音楽を聴いて泣けるくらい

星野源さんの『うちで踊ろう (大晦日)』を聴くたびに泣いてしまう。

 

とんでもなく怖くて冷たい感情に触れる感じがして、もう自然と涙が出てしまう。

 

昨日、鍼灸の治療を受けてからぐっと身体が楽になり、視界が開けた感覚があった。感情が戻ってきた感じがした。身体がほどけて初めて、身体が硬直していたことに気づく。痛みがなくなって初めて、「私って痛いと感じてたんだ」とようやく気づく。つらくなくなって初めて、怒りがなくなって初めて、そうやって気づくことが往々にしてある。全然気づけない、自分のことなのに、分からない、何も。

 

転職のことや夫婦関係のことや勉強のことや将来のことや、言葉にできない諸々、自分では認識していない何か、よく分からないことがたくさんあって、無意識に姿勢が悪くなって視界も狭くなって身体が硬直して、寒くて布団から出られなくてエアコンの乾いた暖かさに慣れて、息がつまるのを全然自覚できてなった。

 

やっと呼吸がほどけた感じがする。昨日まではもしかして私は苦しかったのかも、たぶん、でもよく分からない。

 

久しぶりに音楽が染みる。音楽を聴いて涙が出るくらい、何かが戻ってきた感じがする。冷たく凍てついた朝の空気の中歩いていても結局何も変わらないんだろみたいな感じ、お風呂に入って温まったつもりでもすぐ冷めて何も変わってない感じ、今はちゃんと溶けた感じがする。染みる余地がある。

 

もううんざり、色々なことがうんざり、つらいも悲しいも死にたいも言葉としてはちょっと違う、いまいち当てはまってない部分がある、うんざり、本当に。

毎日楽しく暮らしてるつもりでもふとした瞬間に陰に射抜かれる瞬間があって、そのとき一瞬だけ死ぬ。一体毎日なんなんだよと思う、色々、全体的に、もうどうだっていいよと思う。

 

文章を書こうと思った、以前みたいに。外に出て散歩してみようとも思った、何かがほどけた今ならちゃんと感じられる気がするから。昨日まで何にも感じられてなかった、仕事をしていない間もずっと勉強したり、映画やPodcastを消費して、でもそこに何の意味もなくて、ただただ手持無沙汰に耐えられない、自分を顧みる暇も与えないくらい、動いていないと気が狂いそうになる。すべてを1.5倍速で消費しないといけない気になっている、全然そんなことないのに。1.5倍速で消費した結果見落としてきたもの、気づけなかったこと、今更振り返ったって分からないと思う。

 

これまでに何度も何度も、身体や感情が硬直してはほどけて、というのを繰り返している。いつの間にかおかしくなってしまう、気づけるようになれたらいいのに。

 

TikTokで、他人の子どもがトランプに負けて悔しくて泣いたり怒ったりしている様子を見て、私だ、と思う。大きな身体の大人に抱きしめられ撫でられながら「すき、しあわせ、いとしみ、いちばんだいすきだよ」と声を震わせながら涙を流す子ども。その光景自体とても愛しい。でも、それをインターネットのコンテンツとして配信されていることにすっと冷める自分もいる。「いっぱいだいすきだよ、いちばんだいすき」と撫でられ眠れたらなんて幸せなんだろう、子どもはほしくない、妊娠したくない、それでもかわいい。子どもがかわいいんじゃなくて、光景がかわいい、馬鹿みたいに、と思う。私だ、と思う。結局何も変わってない。

 

やっと泣けるまで戻ってこられてよかった。今日の日記おしまい。

2021年の目標を振り返る

2021年は毎月新しいことに挑戦するという目標を立てて色々やってきたのでその振り返り。

 

 

1月

左右分離型Bluetoothイヤホン

去年まではJBLのE25BTという左右がケーブルで繋がっているBluetoothイヤホンを使っていたのだけれど、ついに左右分離型のイヤホン Jabra Elite 75tを購入した。SONYのWF-1000XM3と迷ったが、デザイン・重さ・スペック・値段的にJabraのほうを購入した。

左右分離型だとふとしたときに落として紛失してしまうのではないかという恐れがあったけれど問題なかった。音質も申し分ないし、バッテリーの保ちも良い。

ちなみにパートナーも今年のクリスマスプレゼントに左右分離型Bluetoothイヤホンがほしいとのことで、同じくJabraの Elite 7 Activeをプレゼントした。

 

 

ヨシケイのミールキット プチママ

私はいつも自分が何を食べたいのか分からない。自分が何を食べたいと思っているか、そもそも空腹なのか、ご飯を食べたいと感じているのか、全然よく分からない。また、ご飯を作りたいときとご飯を食べたいときが一致しないし、食べたいものと作りたいものが一致しないときも多々ある。作りたいから作ったけど食べたくはないとか、食べたいけど作りたいわけじゃないとか、そういうことが多いので料理は私にとってすごく難しい。

 

あと、大学生くらいになるまで食事は栄養摂取のためだけにしか存在していなかったので、自分のために作る料理に対するモチベーションが全然湧かない。私のためだけの食事など、餌でいい、と食事それ自体が自傷のようになってしまうときが未だにある。

 

パートナーのために料理を作れたらよかったけれど、仕事の都合上食事の時間が合わないこと、これまで料理を作ってもあんまり食べてもらえなかったこと、「勝手に作った挙句に食べてもらいたいと他人に期待するのは傲慢だろ」と言われたこと等の理由からパートナーにご飯作ることはほとんど無い。これはまた別件の話ではある。

 

結果、2020年12月あたりから夕食食材宅配サービスを体験していた。ミールキット、割高だけれど「今日はこれを作りなさい」とレシピと共に食材が送られてくるので買い物に行く手間もなければ、「自分は何が食べたいんだろう?」と思考しなくて済むのはよかった。ただ、ミールキットは1人分ではなく2人分送られてくるので、その日のうちに作って消費しないとまた翌日には新しい食材が届けられ、作ることや食べることに追われる羽目になる。

 

これって果たして豊かなことなのだろうか?と思い、体験期間中にやめてしまった。

思考をせずに済み、買い物に行かなくて済み、指示された通りに料理を作り、食べることに追われる。健康的な食生活のためにコスト(お金・時間)を払うのはいいけど、でも結局は食べたいものを食べたい(ただし食べたいものが何か分からないときもある)というぼんやりした感じになった。

 

 

 

南インド屋のスパイスレッスン

Twitterでフォローしている知人がスパイスレッスンでおいしそうなカレーやダルを作っているのを見て、私も試しに購入してみた。結果的に言うと2か月しか続かなかったけれど、普段自分では買わないスパイスを使って本格的なカレーやダルを作れる体験はなかなかよかった。ただ、「私はそもそもスパイスが好きなのか?」という疑問にふと立ち返り一旦解約の運びとなった。スパイスレッスンのために食材を用意するという行動が私にとって意外とハードルが高く、「よし、今夜作るから材料を買ってこなくては!」と頭の片隅に覚えておくこと、そのことでメモリを食うのが少し苦手だという気づきがあった。

 

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2月

森永製菓 小枝アイスバー

目標とは逸れるけど、今年食べて一番おいしかったアイス情報です。

クリスプアーモンド&バニラはたびたび復活してスーパーで売っているのを見かけるけど、今年2月頃に売っていたクリスプアーモンド&チョコレートが中も外もチョコでザクザクしててとてもおいしかった。おすすめ。

 

初めてオリジン弁当に行った

これまでの人生において、オリジンやほっともっと等のお弁当屋さんに行ったことがなかったので、お弁当屋さんのシステム(購入の仕方、頼み方)がよく分からず、怖かった。パートナーは仕事帰りによくオリジン弁当でお弁当を買って帰ってきていたので憧れがあり、パートナーに細かく購入の仕方を教わって(といっても何も複雑なことはない、店員さんにこれくださいって言えばできたてを作ってくれる)、ついにオリジン弁当デビューを果たした。初めて買ったお弁当はタルタルのり弁当の明太子のやつ。「初めてオリジン弁当に行ってちゃんと買えた!」とパートナーに報告したら、テレレレッテッテレー♪ってマリオの1upの音を歌ってくれた。

 

3月

ウェディングフォト

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2020年に結婚し、お互いに招待する友人がいなさすぎて結婚式はしないという方針でいたので、写真だけでも撮ってもらおうということでウェディングフォトを初めて経験した。色んなサービス、スタジオがある中でどこにお願いしようか見積を出してもらって質問内容やオプションや返信の速度や内容の質をスプレッドシートにまとめて比較検討をする時間が本当に大好き。比較検討が趣味です。

 

ブライダル用のヘッドドレスを買ったり、造花のブーケ作ってもらったり、家族同然のミッフィーのぬいぐるみを持ち込んだり、こだわりは色々あったけれど、中でも一番こだわったのは、「男性が座っていて、女性が立っているウェディングフォトをどうしても撮ってもらいたい」というもので、それが実現したのがすごく嬉しかった。山本美月さんと瀬戸康史さんが結婚の発表をした際に、山本美月さんがパンツスタイルで立ち、瀬戸康史さんは座っているという写真を見てすごく衝撃を受けて、私もこんなふうに、と思ったのがきっかけだった。大切な一枚になった。

 

 

後日、友人も同じスタジオでウェディングフォトを撮っていたことを知り、ウケた。そんなことある???

 

4月

ジャム作り

ふるさと納税でいちごを1kg買ったので、ジャムを作ってみた。砂糖と共に煮れば完成するの、かなり楽だった。透明な瓶に詰められたほかほかのいちごジャム。

いちごのムースも作った。ハンディブレンダーはめちゃくちゃ便利。ゼラチンの扱いは難しい。

 

 

5月

パン作り

今年ハマったもの、パン作り。パン、強力粉をこねていればそのうち生地になるし、つるつるまるまるしててわが子のように可愛い。すくすく育ちなさ~い!と言いながら発酵にかけている。しかもできたてが美味い。パンをこねている時間は精神が落ち着いて頭が整理される時間だった。

 

パン、バカでも作れるのがいい。適当にやっても最終的にはパンになる。ちゃんと生地が破れなくなって指が透けて見えるなあとか、ちゃんと目で見てわかるのがいい。手で触ってなんとなく感覚でわかる。他の料理は私にはちょっと難しいけど、パンならできる。

 

クリームチーズにはちみつとローストしたくるみ混ぜたパンが特においしかった。

 

 

カウンセリング

パートナーとの喧嘩が絶えず、初めてカウンセリングを受けた。カウンセリングは、インターネット予約ができ、費用が明確であり、カウンセラー本人の文章が公式HPに書かれていて、薄くて浅い悩みが列挙されてないこと(人間の悩みは複雑だから)、仕事帰りに行きやすい場所と時間等に注目して行く場所を絞ってどこに行くかを決めた。

 

他人に話すことで自分の思考が整理される感じがしてよかった。ただ感情が溢れてしまう気配もあった。

 

夫婦でノートを書く

上述の通り、パートナーとの喧嘩が絶えず、面と向かってだと声を荒げてしまったり泣いてしまったりとお互い感情的になってしまうため、交換ノートのように、お互いに思っていることを文字で書くことで冷静になれたらと思って始めた。

 

ノートを書くことは今も続いていて、喧嘩したときとか思いを伝えたいときに書くようにしている。感情的になってしまうと、自分の本来の意図と逸れて、相手を傷つけるための言葉を言ってしまうときがあるので、それを訂正したり、反省したり、本当はこういうことが言いたかったというのを伝える手段のひとつとなっている。

 

この話をすると「良い取り組みだと思うけど、正直恥ずかしい」と言われれることがあって、なるほどなーとも思った。

私としては「あのときこう言っていたでしょ」とエビデンスを提示できるのもメリットのひとつで、私はずっとパートナーの発言を記憶・記録しているのに対し、パートナーはすぐ忘れてしまうので、ノートに書いてある範囲だけでも記録として残っていてエビデンスとして使えるのが良い。パートナーが自分の発言を忘れて「そんなこと言ってない!そんなにおれ悪いことした?」と言ってくるのを少しは防止できる。

正直喧嘩の音声を録音して書き起こしして「あのときこう言っていたでしょ」と提示したいけれど、それは流石に・・・と思って控えている。

 

パートナーには何でも記憶・記録されるのが怖いと言われた。

私はなんでも忘れられてしまうことのほうが怖いよ。

 

6月

OJT

初めて新入社員のOJTを担当した。私が担当していた新入社員の子は本当に前向きで人なつこく、ITに詳しくない子だったけれど、具体的なイメージ図を提示すれば「例えばこういうことですか?」と自分の中で咀嚼してくれたのであまり手はかからなかった。明るく前向きということは、それだけでも才能だと思う。

 

私が退職することを知った際に、「私のせいですか?」と言わせてしまったのは非常に心苦しかった。彼女とは来月食事に行く。傲慢だけど、会社が変わっても仲良くできたらいいなあと思っている。

 

家電レンタル

初めて家電のレンタルをした。RentioでPanasonicのレッグリフレやosmo pocketをレンタルした。買うほどでもないけど、短期間だけ使いたいというときに便利。買うための後押しになったり、やっぱり要らないなの確認作業の材料になる。

 

7月

転職活動

これは過去記事に書いた。

 

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ひとりフレンチ

フレンチやアフタヌーンティーはいつも誰かと行っていたけれど、ひとりで行ってもいいんだよな、自分の勇気次第でどうとでもなるよな、と思い立って横浜 馬車道のLe Salon de Legumesに行った。最初はどきどきしたけれど、何より食事がおいしくスタッフの方も親切に話しかけてくれ、安心して過ごすことができた。また行きたい。

 

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セルフジェルネイル

ネイルサロンに行くのはランニングコストがかかるので、セルフジェルネイルを始めた。サンディングが不要で、剥がしたくなったら剥がせるピールオフタイプのベースコートを買って適当にやっている。ポリッシュより乾くのが早いし一週間くらいは保つところが気に入っている。

 

 

 

粗大ゴミを捨てる

粗大ゴミの捨て方が分からなかったけど、マットレスの買い替えに伴い粗大ゴミ捨てデビューをした。コンビニで有料粗大ごみ処理券を買って、インターネットで回収日を指定した上で申し込み、捨てるだけ。私にもできた!

 

「新しいマットレスが届かないのに、古いマットレス捨てちゃっても大丈夫かな!?」

「届かなかったら一緒にシングルベッドで寝よう」

「私がコンビニで有料粗大ごみ処理券を買えないかもしれないよ!?」

「俺でさえ買えたんだから大丈夫」

とパートナーに宥められながら手続きしたのを思い出す。

 

8月

パートナーが無職になった

これは能動的に挑戦したことではないけれど、パートナーが仕事を辞めて無職になった。パートナーは20歳年上のアラフィフで、未経験の異業種への転職、養育費の支払いが残っており、転職活動中の私にとっても精神的な負荷が高くとてもつらかった。今は給料は大きく下がったものの復職しているのでまあ良し。

 

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9月

パーソナルカラー診断と骨格スタイル分析

これも初めての体験だった。どんな服でも「これは着られない、似合わない」と切り捨てるのではなく、こういうふうに着崩せば着られるなという考え方を持つことを教わった良い経験だった。

過去記事に書いた。

 

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10月

ASDカサンドラ症候群に関する本を読んだ

パートナーとの喧嘩やすれ違いが絶えず悩んでいたところ、パートナーが心療内科に行き、簡易的な検査でASDの傾向があるということが分かった。なんでもかんでもASDに原因を求めるわけではないけれど、ASDカサンドラ症候群に関する本を読んだ。身に覚えのあることばかりで、私の現状にカサンドラという名前がついていることで安心した。共感してもらいたい、共感してもらえなくて悲しいという自分の感情も把握した。

 

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11月

新卒で入社した会社を辞めた

引継ぎがすごく大変だった。

 

AWSやAzure、Linuxの仮想サーバの運用に関する引継ぎが主だったので、引継ぎ相手のスキルが不足しているのであれば適宜教えていけばいいと思っていたが甘かった。そもそもパソコンやOfficeを使いこなせていないひとに対して引継ぎをするとは思ってもみなかった。

 

おじさんに引継ぎをしていたら「Outlookの設定をいじったら起動しなくなったので、仕事できません」と言われてクソデカため息が出て項垂れてしまった。コピペで完結する作業なのに、いちいち手順書を印刷して、私が5分で終わる作業を2時間かけているおじさんの尻を叩いて働かせるのはつらかった。今頃どうなっているのだろうか、大丈夫だろうか、あのプロジェクトは・・・。

 

心療内科に行った

心療内科に行って、「ASD傾向のある人間本人は困ってない」「生理前に怒鳴ったり泣いたりするのであれば、PMSのうちPMDDの傾向があるのでは?」と先生に言われた。生理が原因かもしれない、とは考えてもみなかったので行ってよかったと思う。今は処方された漢方を飲んでいる。

 

心療内科にはまだ二回行っただけだけれど、また次の予約もしていて淡々と話を聞いてもらえる時間と場所が確約されていることに安心する。また今度話して聞いてもらおう、と思えるだけで精神が楽になる。そういう話す場がないから追い詰められてつらくなっていたのかもしれない。目に見える成果がなくても、月イチくらいで行ったほうがいいのかもしれない。

 

カウンセリングは感情があふれてしまうので、保険適用の心療内科のほうが、30分という制約の中で先生に淡々と話すのがよかったなと思う。目の前にアクリル板があって 「泣いてもいいですよ」というようにティッシュが置かれていたので、逆に感情があふれず冷静に話せる。今後自分がどうしていきたいのかをちゃんと伝えられる。

 

12月

転職した!

このまえ書いた記事です。まあなんかなるだろうという気持ちでやっています。なんとかならなくても、なるようにしかならん!ちゃんと働きます。

 

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外資系IT企業に転職して一か月が経った

 

社会人5年目、初めての転職から約一か月が経った。

 

まだOnboarding中で業務にはそこまで携わっていないけれど、毎日が結構楽しい。楽しい要因は様々あるけれど、簡潔に言ってしまうと「おもしろい人間が周りにたくさんいること」が大きな要因のひとつだと思う。ここで言うおもしろい人間というのは奇人変人ということではなくて、例えば、金の使い方がおもしろい、という感じの意味で、金に余裕がある人間はそんな使い方をするのね、と純粋に驚くことも多い。なんだかみんなおもしろい。

 

転職して環境ががらっと変わるというだけでずいぶん毎日が刺激的になるし、同僚・上司たち・お客様との関係性がまだ浅いので、彼らのことをおもしろい人間だと私が錯覚しているだけの可能性もあるけれど、よく知らない環境でよく知らないひととよく知らない仕事をするのはなかなか楽しい。

 

あとこれ。

 

今回は転職してからの環境の変化や会社のカルチャーの違い、気づき等を私の記憶や感覚が鮮明なうちに書いておこうと思う。

 

 

結局何が一番変わったの?

給料が二倍になりました。

 

全般的な話とカルチャー

英語

私はTOEIC500点くらいで全く英語はできないのですが、今のところノリでやっている。普通に英語でメールやチャットを書かなければいけないときがあり、DeepLと共に頑張っている。英語でのeラーニングも普通にある。

同僚たちもすごく英語ができるというわけでもなさそうだけれど、ちゃんと勉強はしてるみたい。「英語は英語として理解できるようになる」と上司が言っていて、その領域に私も到達したい、私も勉強したい、と思った。

TOEICの勉強は、英語の勉強になるのだろうが、実務で英語を使うための勉強とは異なる気がして、どうやって勉強したらいいかなあと考えている。実務で使うフレーズはある程度決まっていると思うので、本を読んでまずはフレーズを知ること、覚えること、使うことから始めようかなと思っている。

 

 

コンプライアンス

前職で「コンプライアンス」といえば、不正な工数入力だけだった。もちろんハラスメントをしてはいけないという暗黙の了解はありながらも、具体的にこういう発言はダメですよ、といった研修はあまりなかったように思う。私は前職にいたとき、同期からセクハラをされてコンプライアンス部門に通報したこともあったし、同僚のおじさんに睨み続けられたり背後にべったりとつかれたり、「これはセクハラになってしまうかもしれないけど」と前置きをした上でセクハラ発言をされたりしていた。それが普通だった。

 

現職では、入社して一番に受けさせられるのがハラスメントはしてはいけないという当たり前の研修であることに、いたく感動したし泣きそうになった。

研修には具体例もあって、男性も被害者になりうること、人種やLGBTQに関すること、分かりやすいコンプライアンス違反の発言だけでなく、相手が不快に思うことはハラスメントになりうること、また告発するひとは何も損なわれない、尊重された上で守られるということを教えてくれる研修だった。この会社では、これが普通なのか、と目を開かされる思いで、すごく嬉しかった。この会社を選んでよかった、と思った。

 

 

寄付

自分が寄付したい団体に、会社のお金で寄付できる仕組みがある。私はLGBTQや女性の権利に関する団体に寄付をしている。

 

 

業務環境

オフィス

オフィスがありえないくらいきれい。デスクや椅子はオカムラのもので、やはりオカムラは最強だよね、という気持ちになる。ディスプレイも32インチだったかな、すごく大きい。

あとパントリーがすごい。エスプレッソマシンもウォーターサーバーも各種ペットボトルの飲み物も種類が充実していて、お菓子もある。無料。なんなんだこの環境は…。

オフィス環境が整備されていると仕事に対するモチベーションが上がることを実感する。

 

在宅環境

在宅環境の整備に対する興味が出てきた。

これが一番の変化。

前職で働いているときは、在宅環境を整えようという気持ちは不思議と全くわかなかった。15インチの自宅PCに、会社支給のUSBブート方式のシンクライアントを挿して業務をしていた。自費で用意したものといえば無線マウスくらいだった。

 

それが、今の会社に入社してから、こうなった。

 

 

突然在宅環境を整えたくなった。オフィスの環境に感化されたというのもある。また、会社から在宅勤務手当というかWellbeingというか福利厚生の一環として、従業員が買ったモノ・コトに対して会社が費用を出す仕組みがあり、それが今年は10万程度費用を出してくれるとのことだった。「今年は」というのがミソで、CY(Calendar Year)、つまり12月中に10万円を使い切らないともったいない!ということで、モニターやキーボードなどを購入した。

 

また、同僚たちがガジェット好きで、気軽にSlackで相談できたり会話できることが何より大きい。彼らのおかげで在宅環境の整備やガジェットに興味を持てた。これまでRebuild.fmで話を聞いていただけのHHKBが今家にある!タイピングがすごく気持ちいい!27インチ・4Kモニターもすごく画面がきれいで大きく作業が捗る。(32インチ以上でないと4Kの恩恵を受けにくい、というのは分かっているがデスクのサイズ的に無理だった)

そういえばUSB Type-Cの便利さを今月に入って初めて知りました。

 

あと自宅のルーターがWi-Fi4までしか対応してないものなので、Wi-Fi5か6に対応したルーターを買いたい。なんとなくGoogle Nest Wi-Fiほしいな~(Wi-Fi6対応してないけど)と思って、メッシュWi-Fiについて同僚に相談したところ、スマートホーム化するとかでない限りあまり意味がないのでは、とのこと。また中継機に有線を挿すよりも、やはりルーターに有線を挿して繋ぐのが良いよ、とのことだった。こういう話ができるのが本当に嬉しいし楽しい。とりあえずルーターファームウェアをアップデートして少し速度があがった気がする(体感)

 

あと、玄関に人感センサー付きの電球を導入し、またひとつ家が便利になった。家が便利になるのは良い。

 

 

 

 

ツール

ファイル共有(SharePoint/共有ファイルサーバ&BOX)

前職では共有ファイルサーバーとBOXを利用していたけれど、現職ではSharePointを使っている。入社直後は、SharePointの使いづらさやファイルの探しにくさにモヤモヤしていたけれど、ローカルに同期すればファイルサーバーと同じように使えると気づき、微妙だなと思いつつもなんとか使っている。慣れるまでに時間がかかりそう。

 

入社してすぐの新人が困るのは、何か分からないことがあったとき、その資料がどこにあるのかあたりをつけることが難しいということ。HRの資料、ITの資料、プロジェクト関連の資料の場所がどこにどういう構成で格納されているか入社してすぐは分からなかった。

共有ファイルサーバやBOXであれば時間がかかってもサーバー全体を検索かければよかったけれど、SharePoint(というかTeams?)だと、そもそも探してるルートディレクトリ(あのSharePointのサイトというかTeamsのチーム)が違うケースがあってウワーーとなる。私が知らないだけで横断的に検索する方法があるのだろうか。

 

資料の格納場所のあたりがつかない場合メンターや同僚に質問すればいいだけだけれど、私は資料の捜索が趣味というか、過去の資料をのぞき見するのが好き、それで状況を把握したりしている。また、資料を作成する際に、結局一から作成するものなんてなくて、大体は過去の資料の良いところを寄せ集めて新しい資料を作成するわけだけれど、こう、エクスプローラーとかBOXみたいにルートディレクトリを検索してばくっと見本となる資料を取ってこられるようになればいいんだけどな、なんかイマイチ検索がしづらい。

 

チャット(Slack/Teams) 

前職では基本的にはTeamsを利用していた。現職ではSlackとTeamsを両方使っていて、Slackは私が所属する部署のメンバーとのコミュニケーションとして主に使っていて、Teamsはそれ以外の、部署を横断してコミュニケーションする際に利用されている。

 

前職ではメモリ8GBのPCを使っていたので、Teamsを起動しているとメモリを食われまくって本当につらかった。加えてZoomも起動したりしていた。

現職で支給されたPCは16GBのメモリがあるので人権がある。

 

Slackが果たしてチームの生産性に寄与しているのかは謎だけれど、個人的にはTeamsよりSlackのほうが使いやすい。投稿をブックマークできるしサクサク動くし。検索性とチャンネル数が多くてどこで誰がどんな発言をしたかぐちゃぐちゃになってしまうのはイマイチだなと思う(Rebuild.fmでもこういう話が以前されていた)

 

お金

給料が二倍になったので、歯の矯正を始めることにしました。

 

 

私は子どもを産まない予定なので、結婚というライフイベントをクリアした今、次の金と時間がかかる暇つぶしは「家」かなと思っている。とりあえず歯の強制をすることでお金を使っていく。

このあたりの話はまた別の記事に書きたいな。

 

最後に

仕事、おもしろさとか楽しさってそんなに大事なものかなあと正直思っていたけど、楽しいほうが精神がすり減らなくて良いな、と思う。前職では感情を持ち込まないように仕事をしていたので、そういうことがよく分からなくなっていた。

私は人間のおもしろさが仕事のおもしろさに直結するタイプのようで、転職して社内外問わずおもしろい人間に出会うことで仕事がおもしろいな~楽しいな~と思う頻度が増えた気がする。お客様がバラエティに富んでいて、しかもネームバリューのある企業ばかりなので、そういう一流の企業に入る人間はこんなおもしろさがあるのか~と思う。

 

転職活動中の面接のときに「年収アップやスキルアップだけでなくて、より自分が楽しめるほうへ進んだほうがいいと思うよ」と面接官(現職の先輩)に言われて、今その言葉を痛感している。やっぱり楽しそうと思えるところを選んでよかった。

 

あとまだ社会人5年目だけど、例えば、よく分からないシステムでよく分からない事象が発生しても大体のあたりがつくこと、前職での経験が地続きで生かされていることを実感できると嬉しいと感じる。

 

人間のタイプも分かるようになってきたというか、「このひとは前職でいうところの〇〇さんタイプで、ひとつひとつ言質を取ってから着実に仕事を進めたいタイプのひとね」とか「一見厳しくて怖そうに見えるけど、こちらが誠意を持って相手のために行動をすれば、その分返してくれるひとだな」とか、人間のタイプもあたりがつくようになってきたので、傾向と対策が打てるのが嬉しい。

 

場所を問わずいつでも働いていいという自由さや、結局自分で興味を持って勉強しなければいけない厳しさに変わりはないけれど、ひとまずは今の会社で頑張ってみようと思う。

転職までにやったこと日記

転職まであと一か月、ということで11月にやったことをまとめた。

緊急事態宣言が解除されたことによって人と会う機会も多くてよかったです。

転職するまでに勉強したとかそういう話は無いです。(勉強しろ)

 

 

  • コンテンツ

    • クロエ・ジャオ『エターナルズ』

IMAXで『エターナルズ』を観た。IMAXで映画を観るのは片手で数えるくらいしか経験がないので、「あれ!?3Dメガネって必要なんだっけ?」と焦りながら映画館に向かったけどメガネは要らなかった。

 

MCU、フェーズ4って何なのだろう、『アベンジャーズ/エンドゲーム』で私のMCUはもう終わった、ロキちゃんが死んだ時点でもう終わったんだ、という思いでいるくせに、Disney+で『ワンダヴィジョン』『ロキ』『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』を観たりもしていた。『ブラック・ウィドウ』は映画館とディズニーとのゴタゴタもあり放映している映画館そのものが少なく結局観に行けなかった。『シャン・チー/テン・リングスの伝説』も評判はよかったけど重い腰が上がらず…。

 

ただ休みが取れたから、ただシネマイレージのポイントが貯まったからという理由で特に期待もせず、何の予備知識もないまま観に行った、結果、観てよかった。めっっっっっちゃよかった。

 

※以降、ネタバレ有注意

特にアンジェリーナ・ジョリーが演じるセナが好きで、彼女のシーンで何度も泣いた。壊れてでも、誰かを傷つけてでも、私は私の記憶を抱えて生きていたいという純粋な欲求。彼女だって長年(本当に長年)生きる中で楽しい記憶だけでなく、つらい記憶、忘れてしまいたい過去、泣くほどの痛み、苦い思い出、そういう過去があったかもしれないのに、それでも私は忘れたくない、記憶を消したくないと主張するのが、何とも言えず胸を打たれた。かつてインターネットで「セナ」と名乗っていたことも相まって、私と重ねて見てしまう部分が多かった。私って…セナじゃん…………。どんなに生きづらくても忘れないで生きていたいと強く思う瞬間が私にもある。

 

忘れないでいることはときに人を傷つける。それでも。

人を傷つけてでも覚えていたい、私のせいで傷ついたとしても隣ににいてくれるパートナーがいること、ここは安全なのだと痛感すること、覚えていたいという私の意思を尊重してくれる人たちに囲まれて生きていられる幸福。

ときにあなたを傷つける私を好きでいて。

 

マ・ドンソク演じるギルガメッシュがセナの隣にいること。

マブリーとアンジーが隣同士に存在しているだけでありがたいのに、キャラクターも最高だなんて…。ギルとセナだけでなく、ドルイグとマッカリも本当にえっちでかわいくてすてきだった。そういえば私はCP厨だったわ~と久しぶりに思い出しました。

 

エターナルズ、キャラクターそれぞれに欠点があったけど、欠点を誰も責めなかったし、それが当然のこととして描かれていたのがよかった。人間じゃないのにあまりに人間らしかった。人間と生活する中で、望むと望まざるにかかわらず誰もが人間や環境や文化や生活から影響を受けて生きていて、だからこそ人間たちを守りたいと思ったのかな、と思った。

 

また、男性のヒーローだけでなく女性も、白人だけでなく黒人も、なんてそんな価値観すらもう古くて、性別も肌の色も何も関係なくて、みんなそれぞれ好きなものがあって守りたいものがあって、それが自然なこと、何の違和感もなく受け入れられている世界観であることがすごくよかった。そういう作品が、今の現実の世界から生み出されていることにもまた泣けた。いつかこんな世界になるといいねえ。

こういった世界観の映画を製作するにあたって、性別や肌の色等にかかわらず皆が平等なサラリーをもらっていること、あらゆる差別が無いことを切に願っています。

 

友人に誘われて一緒に観た。

 

17歳(つまり10年前)に母親から漫画を借りて読んでいたことを思い出す。当時の私にとって食事は栄養を摂取するためだけのものだったし、シロさんとケンジの生活のリアリティなんて全く分からなかった。ゲイ同士で生活をし、老いていくことのリアリティなんて何も理解していなかった。

今や社会人になって自分の給料で映画を観に行けるようになって、結婚してパートナーがいて、ご飯を食べること、特に誰かと食べるご飯がおいしいということを理解できるようになった。こんな自分になるなんて、17歳の私には到底想像もできなかったことだろう。

 

西島秀俊さんの演技、いつ見ても「自我が無さそう」と思う。けれどその淡白さが個人的には心地いい。特に邦画を映画館の大スクリーンで観るにはこれくらいの強さの、これくらいの距離感の感情が心地いい。邦画、なまじ言葉や文脈や感情がダイレクトに伝わりすぎてしまうがゆえに、「近い・・・!!!」と思ってしまうので、ちょうどよかった。内野聖陽さんの濃い演技との対比もよかった。内野聖陽さん、マジモンのバケモンかよ、最高。

 

※以降、ネタバレ有注意

内面や自我が無いように見えたシロさんでも、脚本的に そのキャラクターの性質上クローズドになりかけたところ(ゲイはゲイ同士仲良くできたらそれでいい 好きなひととだけ一緒に過ごせればそれが最大の幸福である、といった閉鎖的な幸福)を、それではいけないのだと、""ケンジが""言うシーンがよかった。クローズドな関係性にとどまらず、これまで以上に社会的なつながりを大事にして生きようねというメッセージだった。

 

原作を読んでから映画を観ると、「全然食事シーンが無い!シロさん全然ご飯作ってない!」と思ったりもしたけど、人間の生活というのは本来食事だけじゃなくて、仕事をしたりお出かけしたりお風呂に入ったり眠ったりも普通にあるわけで、漫画では実感しづらかったシロさんとケンジの""生活が続いている""感を感じられたのもまた映画ならではだった。料理するにしてもいつも同じ調理器具を使っていたのも生活っぽかった。

 

 

その他雑感。

  • 美容室の店長の嫁の激強の奥貫薫さん大好き
  • 小日向さんと佳代子さんが料理しているから、
    やることなくて手持ち無沙汰のシロさん可愛い
  • 主題歌にスピッツを持ってくるのは完全に解釈一致すぎ
  • 劇場版には出てなかったけれど、林田くんを演じていた遠藤史也さんよかった
  • タブチくん役の松村北斗さんはジャニーズとしてだけではなく俳優としてどんどん伸びていってほしい
  • シロさんとケンジの家にある野田琺瑯のバターケース、家にもあります!おそろい!(ドヤ!)

 

 

 

ずっと読まなきゃ読まなきゃと思っていた話題作。

パートナーと喧嘩して2週間ほど喋らない時間があったので、7巻まで一気に読んだ。

ヤマシタトモコさんの漫画、いつ読んでも激強だな~と思う。それが刺さるときもあれば、刺さらないときもある。今回は私のメンタル的にいまいち歯車が噛み合ってない感じがした。『タッチ・ミー・アゲイン』や『恋の話がしたい』あたりは、私がまだ10代だったこともあってすごく敏感に、とても刺さっていたように思うけれど。

 

『違国日記』、読みながら何度も椎名林檎の『ありあまる富』を思い出した。自分の感情、自分の価値、自分を自分たらしめているものは誰にも奪えないのだと何度も何度も口を酸っぱくして伝えてくる漫画だった。他人からは何も奪えないし、他人に寄り添うことはできても完全に理解することはできない。

 

せっかくなら苦しんで生きたいでしょ

わかる。どうせ死ぬなら苦しんで生きたい。

 

「傷つくほうがおかしい」って言ってしまうこともある
でもその人が傷ついたという事実をないものにはできない
だからって傷ついた側も「おまえにはわからない」と断絶してしまっては.....

わかる。パートナーに「なんでそんな些細なことで怒るの?」「おれは同じことされてもつらくならない」「おれそんなに悪いことした?」と何度言われても「あなたがつらく感じないことでも、私はつらいと感じる」と何度も訴えている。でも本当は「おまえにはわからない」と心では断絶している節がある。仕方がない、無理なんだと思っている。分かり合えないとしても分かり合う努力ができたらいいなと思うけど、なかなかそううまくできるものじゃない。

 

物語を必要とする人間とそうでない人間がいることも描かれていて、確かに物語を必要とせず生きているひとっているよね~と思った。私の友人にもいる。物語がなくても生きていけるの、単純にすごいし不思議である。

私にとっては生きるには水と同じくらい必要なもので、物語を摂取して泣いたり笑ったり感情が動かされてそれで生き延びている。ただ生きているだけでは感じられない、体験できないものを、物語を通して追体験したりブーストしている感じがするから。

 

 

11月に大型アップデートがあったので久しぶりに起動した。料理ができるようになっていたりDIYレシピが増えていたりと色々便利になっていた。どうぶつの森をやりながら、そこまで生活が便利になってほしくないと常々思っている。たとえば、これまでのはしごは崖に設置できなかったけれど、FIXはしごキットは崖に設置したままにできる。そしたら坂の上限数の意味がなくなってしまうのでは?と思ってしまう。

 

今の現実の世界でも同じで、食洗機とかドラム式洗濯機とかお掃除ロボットとかスマートスピーカーとかをあんまり欲しいと思わない。これまで生活に存在していたものではないから、その便利さが分からない。分かりたい。これはコンプレックスなのでちょっと意識的に導入した人のブログを自分事として読んでみたり、Rentioで借りたりしようと思っている。

 

ともあれ、私の森ライフは引き続き楽しい。未だに花の交配をやっているし、はにわ集めも頑張っている。DIYレシピは、必ず一回は作るというルールを課していて、持っているレシピはほぼ作ったことがある(だから何?という感じだけど…)

 

ルピシアでブレックファスト・アールグレイを買った。もともとアクセサリーの収納にあの紅茶の丸い缶が最適だなと思っていて、茶葉は刻んでパウンドケーキにでも入れようと思っていた。もともとただのアールグレイを買おうと持っていたけれど、店頭で匂いを嗅いだらブレックファスト・アールグレイの甘ったるくてミルクティーにぴったりな感じに惹かれてこちらを選んだ。

 

紅茶とかコーヒー、淹れるのがなかなか面倒くさかったりカフェインだからという理由で全く習慣に組み込めない。飲むのは大好きなのに…。ビンタトニオのツイスティーというタンブラーが良さそうなので狙っている。ティーポットとタンブラーが一体化しており便利そう。欲しい。仮に買ったとして私は本当に使うだろうか?使いこなせるだろうか???のループでまだ買えずにいる。いつも欲しいと思ってから購入までの距離がすごく長いので困っている。

 

www.lupicia.com

 

 

    • アサヒ ハイボリー 

私は酒が飲めない。友人からビアリーというアルコールが0.5%のビールを教えてもらったが、私はおそらくビールの味が苦手なので、ハイボリーという同じくアルコールが0.5%のハイボール を買ってみた。スーパーでお酒を買うの、初めての経験だった。ちなみに怖くてまだ飲んでいない。

 

 

 

 

    • パン作り

最近一番ハマっているもの、パン作り。パン作りはいい。ある程度雑にやっても最終的には何らかのパンになる。生地をこねれば段々と手触りが変わってくるのが分かるところもいい。生地が破れなくなって指が透けて見えたり、最初「水少なかったかな?」と思っても慌てずこねていれば最終的にまとまったり。自分でこねあげた生地がつるつるまるまるになって大変にかわいい。「すくすく育ちなさ~い!」と思いながらオーブンレンジで発酵させている。パン作り以外の料理は、私にはちょっと難しくて、いつが焼き終わりか、いつが煮終わりなのかあまり感覚で分からない。味見したり菜箸で触ってみたりすればいいんだろうけど、なんというか手触りでダイレクトに伝わってくるのがいい。

 

 

クリームチーズにはちみつとローストしたくるみ混ぜたパンがマジでうまいのでおすすめです。

  •  
    • パウンドケーキ

パウンドケーキも混ぜて型に入れて焼けば最終的にパウンドケーキになるので楽でいい。パンほど面倒でもない。これまで紙の型を使っていたけれど、このたび金属の型をセリアで購入した。今までなぜクッキングシートを金属型に張り付ける作業を面倒くさがっていたのか…結構簡単じゃないか…。有給消化中は、完熟バナナのパウンドケーキやアールグレイのパウンドケーキを作る予定。

 

 

  • 生活

    • 人と会う

緊急事態宣言が解除され、友人と映画を観たり外食をしたりしている。

 

退職前の引継ぎが少しずつ減ってくる中で、今年に入ってほとんどしたことがなかった定時退社というものをしている。存在していたんだね、定時退社。

定時退社をすると、18時代に映画館で映画を観たあと食事ができる(20時以降もお店が開いているだけで驚く)し、2時間以上かかるパン作りだって普通にできる。

なんて人間らしい生活なんだ。

これまで、20時とか、早くても19時に仕事が終わって、自炊する気なんて全く起きなくて映画も観れない本も読めない私にできるのはTikTokを見ることだけ・・・という生活だったけど、今は違う。すごい。

 

自炊ができるようになるとコンビニからは足が遠ざかる。

久しぶりに入ったセブンでブリトーを買っただけで嬉しい気持ちになる。

これまでコンビニの不自然なまでにシャキシャキとみずみずしいサラダを見てげんなりしたり、時間が経つとカピカピになるおにぎりに対して「これは偽物の米で握られたものなのでは?」と怪しんだり、コンビニに足を踏み入れるだびに、どれも社畜のための餌なのだと思っていたけれど、久々にコンビニに行くとちょっと特別な感じがして不思議だった。

 

カサンドラ症候群に関する本を読んでみた

 

パートナーと喧嘩をすると、いつもこんな感じになる。

 

  1. パートナーにひどいこと言われたり、厳しい態度を取られる(パートナーは無自覚)
  2. 私はショックで黙り込む。態度がそっけなくなる。
     (パートナーにとっては、いきなり私の態度が豹変したように見える。
      無自覚なので原因も分からない)

  3. 「今こういうことをされて(言われて)私はつらかった」とパートナーに言う
  4. 「黙ることで他人をコントロールしようとするな」

     「なんでそんな些細なことで怒るの?おれは同じことされても つらくならない」「おれそんなに悪いことした?」

     とパートナーに言われる

  5. 私は怒りと悲しみが限界を超えて、怒鳴る、号泣する

 

こういう感じで喧嘩をしてきて、怒りと悲しみが限界を超える前に冷静に話そうと試みたり、直接相手に話すのだと冷静でいられなくなるのでノートに自分の気持ちを書くようにしたり、色々試行錯誤をしてきたつもりなんだけど、最近は、2~4をすっ飛ばしていきなり大激怒!いきなり大号泣!というようなパターンが増えてきて、「あれ?なんか自分おかしいな」と思っていた。

 

いつも喧嘩をするとお互いすごく精神を消耗する。

 

同棲を始めてからは3ヶ月に1回で喧嘩をしていた。でもそれはお互いの生活スタイルが異なることによる喧嘩で、一緒に生活をするうちにそういった喧嘩は少なくなってきたように思う。

 

同棲を始めてからすぐのとき、「たまにはお風呂の排水溝の掃除をしてほしい」とパートナーに頼んだら、「おまえの髪の毛のほうが多くても俺がやんのね」と毛量の差によって生活タスクの割り振りについて言われたので精神がおしまいになった。後から「毛量に関わらずふたりで分担してやったほうがいいよね」と言ってくれた。

 

私は嵐のことが好きで、パートナーもそのことを知っているのにも関わらず、大野智さんのことを大麻くんって呼んだ。松たか子さんのことが好きなのも知っていながら「歌が下手なのは元からじゃないの?」と言った。エマ・ワトソンのことは大尊敬しているんだけど、「デブとのセックス動画が流出した女」とパートナーは言った。そういう発言は傷つくからつらいと伝えると「自分は軽はずみでもそういうことを言わないのか」「おまえは何様なんだよ」「おれより嵐が大事なんだな」と言われて泣いてしまったこともあった。後から、「おれより嵐が大事なんだな、なんてそういうことを言いたいんじゃないよね」と彼は言ってくれた。

 

お母さん食堂の件が巷で炎上したとき、パートナーと話していたら「じゃあお父さん食堂でいいよ」と突然大きい声を出された。そんな雑な話があるかよ。それからフェミニズムに関する話題を避けていた。本当は逃げ恥を一緒に観たいけど、傷つくのが怖くて言い出せなかった。
でも、『花束みたいな恋をした』を映画館で観てから坂元裕二脚本の作品を大量に一緒に観られたのは嬉しかった。『問題のあるレストラン』を一緒に観られただけで十分だと思った。
坂元裕二のパートナーって森口瑤子なんだよ」とパートナーに話したら「誰それ?、もう寝るから」といきなり会話が終了してつらくなったりもした。自分の興味のあることにしか反応せず、興味がなくなった途端にぶった切られるのがつらい。

 

ピザを頼んだとき、残りはいつもパートナーが食べてしまうのに、「残りのピザ食べなさい」とその日に限って言われた。自分は要らないからと私に食べるよう促してくるのが悲しかった、今まで残りは全部食べてもらって構わないと思っていたけれど、実はそれは違っていて、本当は私の分も残しておいてほしかったし、全部食べるなら一度聞いてほしかった、公平に 一緒に買ってるはずなのに、譲り受けるような、上から下に食べていいよと許可を出されるような、残飯処理をさせられるような感じがして嫌だった、ということもあった。そのように伝えた。「言い方がいけなかったね、今度は最初から半分にしておくのがいいのかもしれないね、もしくはおれが多く食べるならその分多くお金を払ったほうがいいかもね、そのへんルーズにならずに気をつける」と言われたけど、そういうことじゃなかった。一声かけてほしかっただけなのだ。

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ピルのこと。避妊してくれないことがやっぱりつらくてピルの話をしていたら「いつまで言うんだよ」と言われたことも悲しかった。あなたにとってそれほど重要じゃないことでも、私にとっては大事なことなんだよ。

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パートナーがぶちギレて暴れた結果、ぶん投げられた炊飯器のお釜はへこみ、ご飯が部屋に飛び散ったりしていたこともあった。何日間もご飯が壁に張り付いた状態でカピカピになっているのを私は毎日目にしてぐったりしていた、けどパートナーは壁にご飯が張り付いていることに全く気付いていなかった。怖い。仲直りしたあとに、パートナーは炊飯器を指さして「見てーここへこんじゃった」と笑っていたけど全然笑えなかった。

 

お店に行ったとき、「◯◯は対象外です」と公式に記載されていないのにもかかわらず実際は対象外だったりしたときに、「公式に書いてないんだからそれはおかしいだろ」って怒鳴ったりもしていた。私の父親もそういうひとだった。怒られるのも仕事のうち、おれの怒りは正当なものであるみたいな感じで、相手が生身の人間だということをすっかり忘れている感じがする。

 

少し前のつらかったこと3本まとめは以下の記事です。

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喧嘩の話ではないけれど、パートナーと外食に行ったときに「あの人たちが席譲ってくれたね」とか買い物行って「あの店員さん優しかったね」と私はパートナーに話しているんだけど、全然パートナーは気づいてなかったりする。周りが見えてない、外食のときに店員さんに「テーブル席どうぞ」って言われたのにカウンター座ろうとしてたりして、私が恥ずかしくなったりする。これはツイッターのひとに「ふたりは認知特性が異なるのでは?」と言われて、そういうこともあるのかも、と思ったりした。

 

 

 

「喧嘩をしても、その度に話し合いをして仲直りができたことが結婚の一番の決め手。今まで付き合ってきたひととはそんなことできなかった。喧嘩したらそれで関係性がおしまいになってしまうから、喧嘩しないように怒らせないように気をつけて生きてきた」とお義母さんに話したし、それは私の本心であるはずだったのに、段々と喧嘩をして話し合う気力もなくなってきている。

 

 

何も改善もされないように見える。何も反省していないように見える。何度も同じことを繰り返してそのたびにごめんねと謝ってくれるけど具体的な改善がされてないように感じて、そのたびにパートナーを詰めてしまう。イライラしてしまう。

 

 

 

生きづらさを抱えながら生きているパートナーに幾度となく「無理しないで」と言ってきた。でも、彼にとっては「無理しないでって言われることさえ責められてるように感じる」と言われたこともあった。私の怒りと号泣、私の「無理しないで」という言葉の板挟みになって押しつぶされそうになる彼をどうやって救えばいいのか私は分からない。

 

喧嘩が絶えなくなってきたころ、パートナーはカウンセリングに行った。

そして、ASD傾向があるということが分かった。

 

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調べているうちに、『カサンドラ症候群』という言葉の存在を知り、安堵した。

「あ、私のこの現状に名前がついている」と思った。名前がないと思っていたものにちゃんと名前があると安心するし、人に説明するときにすごく便利である。

それと同時に、パートナーはASDの傾向があって 私がカサンドラ症候群になりつつあることを「パートナーの中のASDの部分」じゃなくて、「ASDであるパートナー」という差別的な見方をしてしまっている自分にも気づいていて、厳しい。どうにかしたい。

 

 

 

岡田尊司さんの『カサンドラ症候群 身近な人がアスペルガーだったら』という本を読んだ。

 

 

結婚を選択するくらい、お互いに愛情があったはずなのに、喧嘩が絶えない状況になってしまうつらさに寄り添ってくれる文章で、とても救われた。結婚を選択するくらい、性格や容姿、価値観が合うと思って結婚した。でも、見落としていたのは、気持ちや関心を共有するといった共感的なやりとりの少なさだった。私は「一声かけてほしい」「共感してほしい」「私が好きなものをパートナーにも大事にしてほしい」と強く思っているんだなと本を読みながら気づいた。共感してくれなくてつらいんだ、私って。共感してもらえないから怒ったり泣いたりしていたのだ。

 

悪気なく、興味のないことにはそっけない反応しか示さない。相手がどんなに関心を共有したいと望んでいても、自分の興味のないことには何の感想も言わずにスルーしてしまうのである。

 

失敗した上に、感情的に叱責したりすると、パニックや怒りの反応を誘発しやすい。追い詰めないことが大事である。

 

ねぎらいや感謝がないと、カサンドラ的反応を起こしやすいのだ

 

人格が破壊されるほど傷ついた妻にとって唯一の慰めは、夫に怒りをぶつけ続けることでしかない。そんな妻の怨念のこもった恨み節を死ぬまで聞かされるのは受難としか言いようがない。
だが、妻もそんなふうになりたくてなっているわけではない。あまりにも深く傷つけられた結果、傷口から毒を吐き散らすことしかできなくなっているのである。

 

カサンドラの症状は、①不安や混乱、②怒りと攻撃、③抑うつ、④脱愛着と無関心といった流れになっているらしい。今私は①のラインを超えて、②~④のラインにいると思う。分かってほしいという気持ちよりも、もうどうでもいい、という気持ちのほうが強くなっている。それでも私の中ではまだ分かってほしいという気持ちが残っているからいきなり怒ってしまう。

 

共感などあまり必要としない回避型の人は、そういうことにそもそも関心がないし、共感的なかかわりが、水と同じくらい必要な人がいるということさえ、ピンとこない。相手が怒っていることが、なぜそんなふうに目くじらを立て、金切り声を上げているのか、腑に落ちず、「ヒステリー」としか思えないのだ。

 

なるほど、と思った。だから、「なんでそんな些細なことで怒るの?おれは同じことされても つらくならない」「おれそんなに悪いことした?」と何度も言われるのだ。私の痛みを軽視している、ナメられている、と感じて限界突破して怒りに支配されてきたけど、パートナーにとってはその痛みがどれほど痛いものなのか「分からない(こともある)」のだと、そのとき初めて知った。

 

ただ、パートナーがその痛みを分からないからといって、分かってもらうことを完全に諦める必要はないとのことだった。「つらい」「痛みを感じる」というのは素直に伝えていい。「もうどうでもいい」と分かってもらうことを諦めたり自己犠牲を払うのではなく、対等な立場として意見を交わすことが大事とのこと。

 

対等で平和な関係を継続するためには、今のこの状況がすべてパートナーに原因があるのだと思うのではなく、私にも原因があると自覚すること。私の育ってきた環境、機能不全家庭のことも省みること。感情的に叱責したりすると、パニックや怒りの反応を誘発しやすいから、追い詰めないよう冷静に話すことを心がけること。

ASDにとって「察する」ことは難しいので、何をしてほしいのかはっきりと言葉で言うこと。間接的な物言い「どうして~~してくれないの!?」ではなく、直接的な物言い「~してくれると嬉しいな」「~してくれない?」といった表現をすること。

理論的な正しさよりも、パートナーの感情を優先すること。(私はパートナーの感情を無視して、理論的な正しさでパートナーを追い詰めていたように思う。)自分の正しさを押し付けないこと。分かってもらえないからといって感情的に責めないこと。優しい言い方をすること。

いきなり反論や否定をするのではなく、私の方も一旦飲み込んだ上で、自分の気持ちや考えを述べる、ワンクッション置いたコミュニケーションをすること。

ある程度達観した姿勢を取ること。パートナーと共感的なやりとりができない代わりに、パートナー以外の社会(例えば趣味の集まりとか仕事仲間との雑談)で、共感してくれる場所を持つこと。

 

ふたりが安心できる場所(本には『安全基地』と書かれていた)をお互いで作ることが大事とのことだった。お互いに共感すること。お互いに応答すること。一方的な態度を取るのではなく、相手の反応をよく見て丁寧にやりとりする姿勢を忘れないこと。

 

相手を理解するだけでなく、自分を理解してもらうことも大切だと言える。そのためには、相手に共感してもらうための努力が求められる。気持ちや事情を伝え、自分の気持ちを理解してもらう能力も磨く必要がある。共感性が高い人は、相手の気持ちを理解することに長けているだけでなく、自分の気持ちを理解してもらうことにも長けているのだ。

 

共感してもらうための努力。今まで、私は「なんで共感してくれないの?」とパートナーを責めていた。共感してもらう努力なんて何もせず、ただ感情をぶつけていた。だから共感してもらえなかったんだ。

 

実際のところ、腹立たしいことばかりしてくる相手も、心の中は寂しく、傷ついている。その点では、あなたとさほど違わないのだ。相手も本当は仲良くやりたいと思っている。しかし、傷ついたプライドと意地のために、素直にそうすることができない。心ならず愛情よりも敵意を見せてしまう。そのために、一番身近な伴侶や家族からさえ愛してもらえない。憐れで、可哀想な状況に自分を追いやっているのだ。

 

どうやって、パートナーからの共感的応答がなくなった状況で、自分の気持ちを支えているのだろうかと、よく観察してみると、失われた部分を想像力で補っていることに気づかされる。相手の些細な仕草や反応を、こう言ってくれようとしたのだと、自分で言葉にするのだ。まるで幼い頃、母親が、まだ言葉を話せない子どもの気持ちを代弁するように、一人二役で、相手の発言を代弁し、会話として成り立たせるのだ。些細な仕草に、ありがとうの気持ちを汲み取ることができれば、それを励みとしてかかわり続けることができる。

 

「関係性は不可逆ではない」と書いてあったのがすごくよかった。どんなにグチャグチャになっていても、お互いその気があればやり直せるのだと背中を押してくれる感じがした。

 

共感することが苦手でも、思いやりや優しさを備えたひともたくさんいること。パートナーがその中のひとりであることを信じて、これからもふたりの生活をやっていきたいと思う。

 

 

 

銀座三越でパーソナルカラー診断と骨格スタイル分析を受けた

 

銀座三越でパーソナルカラー診断と骨格スタイル分析を受けました。

 

前々からパーソナルカラーと骨格を知りたいとは思っていたのだけれど、パーソナルカラー、骨格どちらかを診断するだけで3万円以上するサロンが多くあり、その値段の高さと「よく知りもしない、初めて会う人間に大金を払ってちゃんと自分のことが分かるのか?」という疑念があり一歩踏み出せずにいました。

 

よく知りもしない初めて聞くようなサロンに行くより、三越という老舗デパートでのサービスのほうが精神的に安心して行けると思ったし、コスト的にもお得だったので受けてみました。

 

 

 

サービス内容

銀座三越が行っている婦人パーソナルコンサルティングサービスは以下の3コースがあり、私が受けたのはAコースの『婦人服コース[カラーアドバイス・骨格スタイル分析付き]』です。パーソナルカラーと骨格だけ知りたいという場合はCコースの診断のみという選択もアリですが、Aコースを受けてよかったです(感想は後述)

 

  • Aコース:婦人服コース[カラーアドバイス・骨格スタイル分析付き]
    • サービス内容:カラーアドバイス、骨格スタイル分析、店内アテンド、フィッティング
    • 所要時間:約180分
    • 価格:11,000円
  • Bコース:婦人服+メイクアドバイスコース[カラーアドバイス付き]
    • サービス内容:カラーアドバイス、骨格スタイル分析、メイクアドバイス、フィッティング
    • 所要時間:約180分
    • 価格:11,000円
  • Cコース:診断コース[カラーアドバイス・骨格スタイル分析付き]
    • サービス内容:
    • 所要時間:約60分
    • 価格:6,600円

 

www.mistore.jp

 

予約方法

予約には、三越伊勢丹WEB会員に登録する必要がある。会員登録は無料。

当日支払いのため、予約時点でお金がかかることはないです。

また、予約開始日が以下の通りなので、希望日を決めた上で、毎月4日、20日にスタンバイしておくとよいです。三越伊勢丹のアプリをインストールしておけばすぐに予約の空き状態も確認できるので便利です。

そこまで予約争奪戦が厳しいわけではないので、予約開始日から時間が経っていても、空きがあるときもあります。予約争奪戦が激しい資生堂のメイクレッスンと比べれば予約難易度はすごく低いです。

予約時に自分がなりたいイメージやファッションに関する悩み、よく着るブランドや服のサイズをアンケート形式で回答しました。

  • 1日~16日:前月20日午前10時30分~ 
  • 17日~月末:当月4日午前10時30分~

 

aknynk.hatenablog.com

 

今回の目的

  • 20代後半~30代前半の女性に似合うきれいめのファッションを知りたい
  • 服のマンネリ化から脱したい(いつもVネックやスクエアネックで首元が出るトップスと、裾が窄まっているテーパードパンツばかりを着ている。色は黒、ネイビー、白、深緑が多い)
  • 胸が大きいので着られる服が少ないと思っていることをどうにかしたい(Tシャツを着ると太く見えるのがコンプレックス)
  • 理論的にファッションを教えてほしい
  • 『服を着るならこんなふうに』『だから私はメイクする』が好きで、服にあまり興味がない私でもファッションを楽しめるようになりたい

 

 

 

 

婦人服コースの内容

カラーアナリストとコンサルタントの方2名が私のために3時間かけてサービスをしてくれました。私ひとりのために2人×3時間もかけてくれるの、ありがたい…。(稼働単価を考えてしまう)

予約時に書いたアンケートを事前に読みこむ時間など、準備の時間もしっかり取っていただいているようでした。

カラーアドバイス

巷で見かけるパーソナルカラーはスプリング、サマー、オータム、ウィンターの4つに分かれますが、三越はディライト、ソフィスティケイト、ハーベスト、パーマネントといった分け方をしていました。呼び方が違うだけで内容的には一緒です。イエベはスプリングとオータムのどちらか、ブルべはサマーとウィンターのどちらかに当てはまります。この診断によって、自分に似合う色が分かるため、服やメイクの色選びに活用できます。

 

診断方法は、カラーアナリストの方が様々なドレープを私の首元にかけてくれて顔の明るさを見るという一般的なもの。

 

私はイエベだと思っており、普段からネイビーや深緑と言った濃い色を着ることが多いので、オータム(ハーベスト)と予想していましたが、結果としてはスプリング(ディライト)でした。

瞳が茶色で縁(ふち)があること、髪が細くてやわらかいこと、スプリング(ディライト)のドレープをかけてもらうと顔が明るくなり血色よく見えることが理由として挙げられます。

私の肌は色白でピンクっぽいことから、カラーアナリストの方はブルべのサマー(ソフィスティケイト)とも迷っていましたが、サマー(ソフィスティケイト)のドレープをかけられると顔は明るく見えるものの血色が悪く見えるため、最終的にはスプリング(ディライト)という結果になりました。

 

骨格スタイル分析

骨格はストレート、ウェーブ、ナチュラルの3種類に分かれます。それぞれ似合うアイテムや服の素材、柄が異なるため、服選びに活用できます。

 

私は胸が大きいため、Tシャツを着ると胸が強調され太って見えてしまうことがコンプレックスでした。ものすごいやせ型でもないし、自分自身の身体を薄いと感じることもなかったのでウェーブではないだろうと思っていたし、身体に厚みがあるストレートだと予想していました。そのため普段から胸元が見えるVネックやスクエアネックのぴったりとしたジャストサイズの服を選んで着ていました。

 

診断方法は、コンサルタントの方が私の身体を軽く触って骨格を見るというもの。

カラーアドバイスもそうでしたが、触るときは必ず手袋をして触ってくれていました。

 

結果はウェーブでした。私って骨格ウェーブなの!?!?

私はあのウェーブ特有の薄い身体つきが大好きだったので嬉しかったです。

手首の骨が見えている、デコルテのあたりが薄いこと(ストレートの場合、デコルテから胸のトップまで一直線の坂のようになっている)、首が長く、全体的に華奢であることが理由として挙げられます。

私の場合、膝が大きいので膝が見えるミニスカートよりロングスカートがいいとのこと。胸が大きいことを意識しすぎかもしれないですね、傍から見たらそこまで気にならないですよと言われました。

 

触ってみたら一発で分かってしまうくらい、私の骨格は簡単な骨格なようでした。ずっとストレートだと勘違いしていた…。

 

その日着ていったズボンがゆるゆるで重心が下に見えていたのですが「もっと高い位置、そう!この高いこの位置でベルトを締めてください!もったいないです!」と上にぐっとベルト位置を持ち上げられるとずいぶんと足がすっきり長く見え、いかに自分がファッションに関して何も考えずボンヤリとしているかが分かりました。

 

店内アテンド

三越の売り場を回るのですが、優越感がすごかったです。コンサルタントの方が「このブラウスとこのパンツとこのワンピースを貸してください」と秘密のパスを提示すると店員さんがささっと用意してくれ、カラーアナリストの方が服を一式持っていってくれるという…。店員さんもすごく親切にしてくださり、普段服屋でコンプレックスを爆発させ「頼むから誰も話しかけないでくれ…」と思っている私でも気持ちよく売り場を回ることができました。

 

色々なお店を回りながら、「ここのブランドはウェーブ向けのアイテムをたくさん取り扱っているんですよ」といくつかオススメのブランドを教えてもらいました。ひとつでもふたつでも自分に合うブランドを知っていると、今後買い物もしやすくなるだろうとアドバイスをしてくださいました。

 

コンサルタントの方は、本当に楽しみながらお仕事をしているようで「こんな服を着てもらいたい、これも、あれも・・・」「妄想が捗るな・・・!」と言いながらたくさん洋服を選んでくださいました。その姿があまりにも楽しそうで眩しくて素敵で泣きそうになりました。友達になりたい。こういうときにどうすれば仲良くなれるのだろう、いつも分からなくて機会を逃してしまう。私も、こんなふうに楽しみながらお客様のために全力でお仕事をしたい。私も、あのコンサルタントの方のように。

 

私からも「この服は私に合いますか?」と何度も質問し、ウェーブの人は、ハリがありすぎるアイテムはNGでやわらかい素材がおすすめであること、ワンピースを着るのであればスカートが広がらないようなものを選ぶといいこと、オフショルダーもやわらかい素材であればOKと細かく教えてもらいました。

 

フィッティング

売り場を回って借りた服を順に試着します。単に似合うアイテムを選んでいるのではなく、すべて着回しが利くように選んでくれていることをこのときに痛感しました。

 

この試着の時間に服の着方を教えてもらって目から鱗が落ちまくりました。

生真面目に服をきっちりと着るのではなく、あえて着崩すという手段があるということを初めて教えてもらいました。(今まで自分が知ろうと思わなかっただけかもしれない)

 

アウターはしっかり袖を通すのではなく、肩にかける感じで軽く着る。

 

バストが気になるようならトップスをちょっと出す。トップスをパンツにインしたあと、バンザイをして少しトップスを出すくらいがちょうどいいこと。

 

ウェーブはベルト丈があるほうがいいこと。ベルト丈がないと重心が下に見えること。

ボリュームのあるトップスを着たり、ネックレスをつけたり、髪をアップにすることで、目線が上向きになることを意識すると良いと言われました。

 

「もったいない、こうやって着るんですよ!」

 

「(この骨格だから、このパーソナルカラーだからと理由をつけて)着られない、じゃなくて、こういうふうに着崩せば着られるなっていうふうに、おしゃれを楽しんでください」

 

本当に、全ての洋服に「この色ですか!?」「 派手すぎじゃないですか!?」って聞いた。普段の自分では絶対に選ばないものを、理論的な理由付きでおすすめしてくれて、納得感を持って視野を広げてくれる体験にメチャクチャお金と時間をかけていきたい。最高。大好き。行ってよかった。

 

何度も何度も試着をさせてくださり、着回しが利くこともその場で体感しました。都度着方を教えてもらい、自分でも実践し、教えてもらったことを自分でできるようになると存分に誉められ、ものすごく精神に良かった。

 

普段の自分では絶対に選ばないものを、4着ほど購入しました。7~8万円くらい。

1日で7~8万円の服をクレジット一括で支払うの、完全に大人っぽかったです。

家賃よりも高くてビビり倒したけど、きっと良い服は長く使えるから結果的にコスパはいいのだと思う。ずっと残業40時間で働いていて、転職先では年収200万アップするんだから許される!許されるよね!?多分…。

 

感想

単に私のパーソナルカラーや骨格を診断してそれに合う服を教えてくださるだけではなく、誰も教えてくれなかった(自主的に学ぼうとも思わなかった)服の選び方、着方、着崩し方を教えてくれたのが本当に勉強になりました。

 

パーソナルカラーや骨格という枠に自分を当てはめるのではなく、自分のパーソナルカラーや骨格を知ることで、服の選び方や着方を把握すること、「これは着られない、似合わない」と切り捨てるのではなく、こういうふうに着崩せば着られるなという考え方を持つこと、それが自分でおしゃれの指針になること。今までは何も知らなかったからボンヤリしていたけど、私はやり方が分かれば自走できる人間なので、指針が分かればおしゃれを楽しめるようになるだろうと思う。

 

普段自分では選ばないような服が4着もあるだけで、随分とマンネリ化からは脱せると思うし、今回購入した4着を軸にまた新たに洋服を選んでいけばいいと思う。これから洋服を買いに行くのが楽しみです!

 

胸が大きいこともそこまで気にしなくていいと言われ励まされました。着方次第でどうとでもなる、と実際に自分の身体で試着をして実感しました。

自分の身体で試着をするからこそ、どう着れば素敵に見えるか見えないかが納得感を持って知ることができたのもすごくよかった点です。『服を着るならこんなふうに』を読んでいるだけだとただなるほどな~~~と思うだけで実践として生かせないので、お金を払って手伝ってもらうのは完全にアリ。

 

私はこういう診断やメイクアップ講座が本当に大好きで、きっと、自分のことを(自分のことなのに)誰かに教えてもらうこと、自分を把握してくこと、お金を払ってひとりの人間として大切に扱われることが大好きなんだと思います。

こういうことをもっとちゃんと教えてほしい。そのためなら私はいくらでも金を出します。自分のことを知っていくのが大好きだから。

 

あと、やっぱりコンサルタントの方と友達になりたいよ~~~~~。

 

このマッチパレットという3D診断をコンサルタントの方にはおすすめされたので今度行ってみようと思う。メイクアドバイスもしてもらいたい。どんどん自分を知っていきたい。

 

良い体験でした。

 

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パートナーがASDかもしれない話

 

20歳年上のパートナーが、8月に仕事を辞めていきなり無職になった。

結婚して一年、彼は結婚記念日に仕事を辞めた。

 

それまで彼は正社員で働いていた。

彼には養育費の支払いが残り数年ある。貯金も多くはない。

月に休みが2~3日しかないような仕事で、拘束時間も長いため、ずっと限界だという話はしていたのだけれど、転職先を見つけないまま仕事を辞めた。

 

パートナーが仕事を辞めると雇い主に宣言して帰ってきたときに「夕方の空がちょっと赤くてきれいだなって久しぶりに思った」と言って帰ってきた。ずっと思い詰めていた表情が晴れやかになって、ああ、そんなにつらい思いをしていたのなら辞めていい、少し休んでほしい、転職活動は応援するよ、という気持ちでいた。

同時に、これまでの仕事が特殊だったがゆえに他で生かせるスキルがない40代が、本当に転職先なんて見つかるのか?という不安でいっぱいだった。

 

無職になってすぐのとき、私はとりあえず静観をしていた。が、今後の中長期的な見通しを立てないまま場当たり的に転職活動をしている様子を見て、たまらず口を出してしまった。「今後の計画を立ててほしい」と。

失業給付金をもらっている3ヶ月の間は自分が希望する求人に応募する。3ヶ月の間に仕事が決まらない場合は、短期のアルバイトをしながら、自分が希望しない求人でも応募をする。彼は自分でそう決めた。

 

また、彼の転職活動の姿勢が、「おれは選べる立場じゃない」「どこでもいいから内定がほしい」「年収が下がるので、家賃・光熱費等のフォローはしてほしい」といったスタンスで、私はその姿勢がすごく嫌で何度も何度も泣きながらキレてしまった。

正社員じゃなくて年収も下がるけど どうしてもこの仕事がやりたい、この会社で働きたい!という思いがあるのなら応援するし、お金のフォローも喜んでやるけど、そういう思いが全くないので「あなたはこれからどうやって生きていきたいの!?」と発狂した。私が発狂モードに入ってしまうと、彼はいつも申し訳なさそうに押し黙ってしまっていた。

「第一志望の会社じゃなくても、ちゃんと自分が納得のいく職場、働きたいと思える職場に出会えるといいね」と念押ししたけど、彼にはその言葉すらもしんどい様子だった。

 

ちゃんと今後の見通しを立ててほしいし、自分の意思をもって行動をしていってほしい。そうしないと生活が破綻するから。猫を飼いたいねって言っていたことも、大好きな温泉旅行も、全部できなくなってしまうかもしれないから、ちゃんと考えてほしい。そう思っていた。

 

何をするにも金が要る。

私は今度転職して年収が200万上がるけど、彼は年収が300万は下がるだろう。

お金のフォローをしてほしいと言うけど、私が転職決まらなかったらどうするつもりだったんだろう?私は上がった年収を自由に使える権利があったのに、彼のお金のフォローをしたり、私が何らかの理由で仕事を辞めてしまったときに、彼の収入だけでは立ち行かなくなるから、そのための貯金をしなくてはいけない。

なんで?私まだ20代だよ。なんで?むしろ私がフォローしてもらえて当然だと思ってた。私より20年長く生きているんだから。なんでなの?

 

何よりつらいのは、私が働くことをやめたら生活が立ち行かなくなるということ。

冗長化構成を取っておいて何かあったらフェイルオーバーするような、私が仕事を辞めたらパートナーの給料を頼れる状態であれば、精神的によかった。でも、養育費もあって年収が300万も下がるようなパートナーに頼ることは不可能。なので、私はこれからも心身共に健康で、ずっと働き続けなければならない。そんなことできる保証どこにもないのに、私が病気になってしまう可能性も、死んでしまう可能性もあるのに、なんで、なんで?という気持ちがある。

 

私が発狂している間に、彼の内定が決まった。

正社員じゃないけど、それでも仕事が決まってよかった。

私の転職先が決まったときよりもずっと嬉しかった。

嬉しかった、というか胸をなでおろすというか、ずっと底に落ちていく気持ちでいたから、ギリギリ生きて助かった、という気持ち。

 

ハローワークに通い、慣れないZoom面接もこなし、えらかったねと思う。

彼の内定が出た日、私は夜20~21時まで残業をしていたので、ケーキ屋さんはどこも閉まっていて、彼が好きなプリングルズのソルト&ビネガーと、彼が好きそうなレモンチーズケーキを買って帰った。

 

 

話はいきなり変わるけど、彼はこのまえ病院に行って、簡易的な検査をしたところASDの傾向があると分かった。グレーゾーンというのか、はっきりとASDというわけではないけど、そのような傾向はあるということらしい。

 

彼は、「おれは傷つかない」「おれそんなに悪いことした?」「いつまで言うんだよ」「そんな些細なことで怒られるんだったらおれもう何にも言えないよ」とよく言ってくる。

 

避妊をしてくれなくて、そのことを何度も何度も話したら「いつまで言うんだよ」と言われたこと。

「おれより嵐のことがすきなんだな!」と怒鳴られたこと。

私が松たか子のことが好きだと知りながら、「元から歌が下手なんじゃないの?」と言ってくること。

たくさん時間をかけて悩んだ末に購入したお気に入りのグラスを彼が割ったとき、彼は謝りながらもすごく簡単な手つきでAmazonで代替品を買ってくれたこと(お気に入りのグラスはもう割れて、彼が買ってくれたグラスがどんなに素敵なものであったとしても替えが利かないものだった)

デートのときに行こうと言っていた私のお気に入りの喫茶店のことを忘れ、それを指摘すると「そんなに悪いことをした?忘れてるのに気づいたらそのとき言えばいいじゃん」と言われたこと。

「頼まれてないのに勝手に飯を作って食べてほしいと相手に期待するのは傲慢であり、『食べる?』と聞いたときに『要らない』と言われてもおれは全然傷つかない」と言うこと。彼の理論は正しいなあと思いながらもやっぱり作ったら食べてほしい、美味しいって言ってもらいたい、と思ってしまう。(悲しい思いをするので、料理をする前に食べるかどうか確認を取ることでショックを和らげるよう対策を取っている)

 

パートナーにASDの傾向があると知ったとき、なるほどねと思った。

でも、ASDの傾向があろうとなかろうと、私だって傷ついた、とも思った。

ASDを免罪符のように使わないでほしい。

このことを、一番に私に理解をしてもらいたいなんて思わないでほしい。

私だって理解しようとはするよ、でも、私が理解を示すよりも前に、パートナー自身が自分の特性を理解して行動をしてほしいと思う。自分の特性を理解しないまま好き勝手振舞って、他人を傷つけて、そのくせ理解してほしいなんて、甘えんじゃねえよ。

 

彼は、すぐに自分のした行動を忘れてしまう。

「おれはいつも社会でうまくいかない、いつも失敗してしまう」と彼が言ったときに、具体的にどのようなエピソードがあるのかと私は質問した。彼はひとつもエピソードを挙げられなかった。ただただ、いつも何かがうまくいかない、生きづらい、失敗してしまうという痛みだけが残って、過去から何も学ばずに同じことを繰り返している。

すぐ忘れてしまうから「おれそんなに悪いことした?」と言ってくる。

無自覚に、無意識に、いとも簡単にそんな言葉をかけてくる。

そういった彼の行動に、私はすごく腹を立ててしまう。泣いてしまう。悲しくなってしまう。疲れてしまう。

 

改善したいのかしたくないのか、改善できなくとも改善しようとする姿勢があるのか。改善しないくせに痛みを感じてつらがって、それでいつも周りから優しくしてもらえると思うなよ。

自分の意思がない。私が怒るとダメで、私がニコニコしてるとOK、そういう私の感情をベースに彼は意思決定をしている。そうじゃなくて、自分がどうしたいのか、意思を持ってよ、と思うけどなぜだか彼には難しいみたい。私を嫌な気持ちにさせたくない、と言いながら、結局は自分が怒られたくないだけ。どんどん私の顔色を伺うようになっている。これは私がモラハラをしているということですか?

 

 

 

今日、初めてカサンドラ症候群という言葉を知った。

これだ、と思った。身に覚えがありすぎて、涙が出た。

「同じ思いをしているひとが私以外にもいるんだ」なんて安っぽい言葉じゃ全然足りなくて、なんか、もう言葉にならないくらい、泣いた。これだわ、と思った。

 

【大人の発達障害】ASDの夫を持つ妻が陥る「カサンドラ症候群」とは何か | mi-mollet NEWS FLASH Lifestyle | mi-mollet(ミモレ) | 明日の私へ、小さな一歩!(1/5)

 

夫たちは感情がないわけでも冷血なわけでもありません。ただ、困っている様子を見た時、妻の感情にフォーカスするのではなく、妻が苦しんでいるという問題を解決することに焦点を絞ってしまうのです。

 

私が彼の行動に傷つき怒り涙しているとき、「そんな思いをしてまで一緒にいる必要ないよ」と彼は言う。「おれなんかより一緒にいて楽なひとは他にいるよ」と言ってくる。そうじゃない。一緒にいたいから苦しいのに。しかも、離婚を私にゆだねようとしている、判断を私任せにしている。

 

その後の妻の呆れた反応から、夫は自分の失敗に気づきます。そして妻から非難を受けるのも仕方のないことと受け止めはするものの、彼らは否定的な評価をされることを極端に嫌います。これがまた妻の怒りを助長するのですが、これは、わからなかったこと、意図しなかったことを責められることに理不尽さを感じ、防衛的になってしまうからです。

 

彼はいつも、私の言葉をいつも否定されているように感じてしまう。

「あなたの言ってることは正しい、だけど…」といつも言ってくる。

否定されてる、と彼が感じているとき、私の言葉が届いていないのをしっかりと感じる。私が何を言っても届かない、私が言葉をかける意味なんてない、私が存在する意味なんてない、と私自身も負のループに入ってしまう。つらい。

 

カサンドラ症候群の人間が、パートナーのせいでおかしくなってる健常者なのかは再考の余地がある」というツイートを見かけて、そうだよね~と思った。私がもともとおかしくて、モラハラの気質があるから余計にこういう状態になっているのかもしれない。むしろ、私のほうが発達障害なのかもしれない。

 

これからASDについて理解をしていく必要がある。その過程で私自身なにか改善できる部分があるといいなと思う。とりあえず今日は、この一連の感情に、カサンドラ症候群という名前がついていることを知って安心した。

ふたりでカウンセリングに行く予定。ASDの本を図書館で借りてくる予定。つらいけど仕方がない。仕事も忙しくて疲れすぎてボーっとしていて2時間も動けなかったけど、這いつくばって生きていくしかない。つらい。