社会人5年目、初めての転職から約一か月が経った。
まだOnboarding中で業務にはそこまで携わっていないけれど、毎日が結構楽しい。楽しい要因は様々あるけれど、簡潔に言ってしまうと「おもしろい人間が周りにたくさんいること」が大きな要因のひとつだと思う。ここで言うおもしろい人間というのは奇人変人ということではなくて、例えば、金の使い方がおもしろい、という感じの意味で、金に余裕がある人間はそんな使い方をするのね、と純粋に驚くことも多い。なんだかみんなおもしろい。
転職して環境ががらっと変わるというだけでずいぶん毎日が刺激的になるし、同僚・上司たち・お客様との関係性がまだ浅いので、彼らのことをおもしろい人間だと私が錯覚しているだけの可能性もあるけれど、よく知らない環境でよく知らないひととよく知らない仕事をするのはなかなか楽しい。
あとこれ。
新人という立場上なんでも質問できるのやりやすすぎる
— 赤埜よなか (@_ynk) 2021年12月22日
今回は転職してからの環境の変化や会社のカルチャーの違い、気づき等を私の記憶や感覚が鮮明なうちに書いておこうと思う。
結局何が一番変わったの?
給料が二倍になりました。
全般的な話とカルチャー
英語
私はTOEIC500点くらいで全く英語はできないのですが、今のところノリでやっている。普通に英語でメールやチャットを書かなければいけないときがあり、DeepLと共に頑張っている。英語でのeラーニングも普通にある。
同僚たちもすごく英語ができるというわけでもなさそうだけれど、ちゃんと勉強はしてるみたい。「英語は英語として理解できるようになる」と上司が言っていて、その領域に私も到達したい、私も勉強したい、と思った。
TOEICの勉強は、英語の勉強になるのだろうが、実務で英語を使うための勉強とは異なる気がして、どうやって勉強したらいいかなあと考えている。実務で使うフレーズはある程度決まっていると思うので、本を読んでまずはフレーズを知ること、覚えること、使うことから始めようかなと思っている。
もう英語を使うしかないという状況に追い込まれているのでやるしかない 雰囲気で英語読むのはできるんだ 翻訳もあるし おれは英語を雰囲気でやっていく
— 赤埜よなか (@_ynk) 2021年12月3日
外資系企業に入社したので、「英語の勉強しなきゃなあ せっかく勉強するなら使えるフレーズがいい それもポジティブなやつを」と思って選んだクィア・アイが良すぎてドバドバ涙流してる
— 赤埜よなか (@_ynk) 2021年12月13日
コンプライアンス
前職で「コンプライアンス」といえば、不正な工数入力だけだった。もちろんハラスメントをしてはいけないという暗黙の了解はありながらも、具体的にこういう発言はダメですよ、といった研修はあまりなかったように思う。私は前職にいたとき、同期からセクハラをされてコンプライアンス部門に通報したこともあったし、同僚のおじさんに睨み続けられたり背後にべったりとつかれたり、「これはセクハラになってしまうかもしれないけど」と前置きをした上でセクハラ発言をされたりしていた。それが普通だった。
現職では、入社して一番に受けさせられるのがハラスメントはしてはいけないという当たり前の研修であることに、いたく感動したし泣きそうになった。
研修には具体例もあって、男性も被害者になりうること、人種やLGBTQに関すること、分かりやすいコンプライアンス違反の発言だけでなく、相手が不快に思うことはハラスメントになりうること、また告発するひとは何も損なわれない、尊重された上で守られるということを教えてくれる研修だった。この会社では、これが普通なのか、と目を開かされる思いで、すごく嬉しかった。この会社を選んでよかった、と思った。
新しい職場、当たり前のように最初にコンプライアンスの研修を受けさせられるし、性別や人種以外でも相手が不快に思うあらゆることがハラスメントになりうるのだと具体例を持って示してくる。前職ではコンプライアンスといえば不正な工数入力だけだったし、なんかほんと感動する
— 赤埜よなか (@_ynk) 2021年12月3日
寄付
自分が寄付したい団体に、会社のお金で寄付できる仕組みがある。私はLGBTQや女性の権利に関する団体に寄付をしている。
私は性的マイノリティではないけれども それでも彼らを支援する気持ちがあるので、会社の寄附金はLGBTQの支援をするグループに入れたし、Zoomの背景もレインボーフラッグが描かれている背景にしたよ 転職して、そういうことができるようになったのも良かったことのひとつ
— 赤埜よなか (@_ynk) 2021年12月13日
転職した会社、一番最初にコンプライアンス研修(不正な工数投入の話ではなく、あらゆるハラスメントは許されないという類のもの)を受けさせられたし、ZoomにPrideとレインボーフラッグが描かれた背景がデフォルトで入ってたし、会社の金で寄付ができる仕組みがあって従業員がどこに寄付するか選べる
— 赤埜よなか (@_ynk) 2021年12月13日
業務環境
オフィス
オフィスがありえないくらいきれい。デスクや椅子はオカムラのもので、やはりオカムラは最強だよね、という気持ちになる。ディスプレイも32インチだったかな、すごく大きい。
あとパントリーがすごい。エスプレッソマシンもウォーターサーバーも各種ペットボトルの飲み物も種類が充実していて、お菓子もある。無料。なんなんだこの環境は…。
オフィス環境が整備されていると仕事に対するモチベーションが上がることを実感する。
在宅環境
在宅環境の整備に対する興味が出てきた。
これが一番の変化。
前職で働いているときは、在宅環境を整えようという気持ちは不思議と全くわかなかった。15インチの自宅PCに、会社支給のUSBブート方式のシンクライアントを挿して業務をしていた。自費で用意したものといえば無線マウスくらいだった。
それが、今の会社に入社してから、こうなった。
突然 整備された在宅環境が爆誕 pic.twitter.com/sew4EIuVVa
— 赤埜よなか (@_ynk) 2021年12月23日
my new gear…ですわ! pic.twitter.com/sSkQ2Jvtvy
— 赤埜よなか (@_ynk) 2021年12月21日
突然在宅環境を整えたくなった。オフィスの環境に感化されたというのもある。また、会社から在宅勤務手当というかWellbeingというか福利厚生の一環として、従業員が買ったモノ・コトに対して会社が費用を出す仕組みがあり、それが今年は10万程度費用を出してくれるとのことだった。「今年は」というのがミソで、CY(Calendar Year)、つまり12月中に10万円を使い切らないともったいない!ということで、モニターやキーボードなどを購入した。
また、同僚たちがガジェット好きで、気軽にSlackで相談できたり会話できることが何より大きい。彼らのおかげで在宅環境の整備やガジェットに興味を持てた。これまでRebuild.fmで話を聞いていただけのHHKBが今家にある!タイピングがすごく気持ちいい!27インチ・4Kモニターもすごく画面がきれいで大きく作業が捗る。(32インチ以上でないと4Kの恩恵を受けにくい、というのは分かっているがデスクのサイズ的に無理だった)
そういえばUSB Type-Cの便利さを今月に入って初めて知りました。
あと自宅のルーターがWi-Fi4までしか対応してないものなので、Wi-Fi5か6に対応したルーターを買いたい。なんとなくGoogle Nest Wi-Fiほしいな~(Wi-Fi6対応してないけど)と思って、メッシュWi-Fiについて同僚に相談したところ、スマートホーム化するとかでない限りあまり意味がないのでは、とのこと。また中継機に有線を挿すよりも、やはりルーターに有線を挿して繋ぐのが良いよ、とのことだった。こういう話ができるのが本当に嬉しいし楽しい。とりあえずルーターのファームウェアをアップデートして少し速度があがった気がする(体感)
あと、玄関に人感センサー付きの電球を導入し、またひとつ家が便利になった。家が便利になるのは良い。
4KでUSB Type-Cの27インチのやつ🥰3.5万で買っちゃった🥰
— 赤埜よなか (@_ynk) 2021年12月15日
社の人のインターネット速度、下りが800Mbpsで上りが500Mbpsなの見て爆笑してる 速すぎる
— 赤埜よなか (@_ynk) 2021年12月15日
ツール
ファイル共有(SharePoint/共有ファイルサーバ&BOX)
前職では共有ファイルサーバーとBOXを利用していたけれど、現職ではSharePointを使っている。入社直後は、SharePointの使いづらさやファイルの探しにくさにモヤモヤしていたけれど、ローカルに同期すればファイルサーバーと同じように使えると気づき、微妙だなと思いつつもなんとか使っている。慣れるまでに時間がかかりそう。
入社してすぐの新人が困るのは、何か分からないことがあったとき、その資料がどこにあるのかあたりをつけることが難しいということ。HRの資料、ITの資料、プロジェクト関連の資料の場所がどこにどういう構成で格納されているか入社してすぐは分からなかった。
共有ファイルサーバやBOXであれば時間がかかってもサーバー全体を検索かければよかったけれど、SharePoint(というかTeams?)だと、そもそも探してるルートディレクトリ(あのSharePointのサイトというかTeamsのチーム)が違うケースがあってウワーーとなる。私が知らないだけで横断的に検索する方法があるのだろうか。
資料の格納場所のあたりがつかない場合メンターや同僚に質問すればいいだけだけれど、私は資料の捜索が趣味というか、過去の資料をのぞき見するのが好き、それで状況を把握したりしている。また、資料を作成する際に、結局一から作成するものなんてなくて、大体は過去の資料の良いところを寄せ集めて新しい資料を作成するわけだけれど、こう、エクスプローラーとかBOXみたいにルートディレクトリを検索してばくっと見本となる資料を取ってこられるようになればいいんだけどな、なんかイマイチ検索がしづらい。
チャット(Slack/Teams)
前職では基本的にはTeamsを利用していた。現職ではSlackとTeamsを両方使っていて、Slackは私が所属する部署のメンバーとのコミュニケーションとして主に使っていて、Teamsはそれ以外の、部署を横断してコミュニケーションする際に利用されている。
前職ではメモリ8GBのPCを使っていたので、Teamsを起動しているとメモリを食われまくって本当につらかった。加えてZoomも起動したりしていた。
現職で支給されたPCは16GBのメモリがあるので人権がある。
Slackが果たしてチームの生産性に寄与しているのかは謎だけれど、個人的にはTeamsよりSlackのほうが使いやすい。投稿をブックマークできるしサクサク動くし。検索性とチャンネル数が多くてどこで誰がどんな発言をしたかぐちゃぐちゃになってしまうのはイマイチだなと思う(Rebuild.fmでもこういう話が以前されていた)
お金
給料が二倍になったので、歯の矯正を始めることにしました。
人生、余った金で死ぬまでどうやり過ごすかという感じになってきており、そのために家を買ってみたい気持ちがある 結婚と同じで、「結婚をした」「家を買った」という実績を解除したい気持ちもある
— 赤埜よなか (@_ynk) 2021年12月26日
私は子どもを産まない予定なので、結婚というライフイベントをクリアした今、次の金と時間がかかる暇つぶしは「家」かなと思っている。とりあえず歯の強制をすることでお金を使っていく。
このあたりの話はまた別の記事に書きたいな。
最後に
仕事、おもしろさとか楽しさってそんなに大事なものかなあと正直思っていたけど、楽しいほうが精神がすり減らなくて良いな、と思う。前職では感情を持ち込まないように仕事をしていたので、そういうことがよく分からなくなっていた。
私は人間のおもしろさが仕事のおもしろさに直結するタイプのようで、転職して社内外問わずおもしろい人間に出会うことで仕事がおもしろいな~楽しいな~と思う頻度が増えた気がする。お客様がバラエティに富んでいて、しかもネームバリューのある企業ばかりなので、そういう一流の企業に入る人間はこんなおもしろさがあるのか~と思う。
転職活動中の面接のときに「年収アップやスキルアップだけでなくて、より自分が楽しめるほうへ進んだほうがいいと思うよ」と面接官(現職の先輩)に言われて、今その言葉を痛感している。やっぱり楽しそうと思えるところを選んでよかった。
あとまだ社会人5年目だけど、例えば、よく分からないシステムでよく分からない事象が発生しても大体のあたりがつくこと、前職での経験が地続きで生かされていることを実感できると嬉しいと感じる。
人間のタイプも分かるようになってきたというか、「このひとは前職でいうところの〇〇さんタイプで、ひとつひとつ言質を取ってから着実に仕事を進めたいタイプのひとね」とか「一見厳しくて怖そうに見えるけど、こちらが誠意を持って相手のために行動をすれば、その分返してくれるひとだな」とか、人間のタイプもあたりがつくようになってきたので、傾向と対策が打てるのが嬉しい。
場所を問わずいつでも働いていいという自由さや、結局自分で興味を持って勉強しなければいけない厳しさに変わりはないけれど、ひとまずは今の会社で頑張ってみようと思う。