プロフィール
社会人5年目のインフラエンジニアです。法学部を卒業して、現職ではクラウド環境にある仮想マシンの運用・運用設計をメインで担当しています。Windows Serverの運用がメインですが、RHELのサーバー運用も行っています。
クラウド環境としてはAWSが多く、どれくらいできるかというと、Systems Managerを利用してEC2にCloudWatchエージェントをインストールしてメトリクスとかログの監視設定をすることができるくらいです。
バリバリプログラミングできる!というわけではないですが、効率化や自動化のためにPowerShellやシェルスクリプトのスクリプトを作ったりするのは大好きです。
資格としては応用情報、AWS ソリューションアーキテクト アソシエイト、Azure Fundamentalsなどを持ってます。
もともと文系でしたが、以下の理由から今の業界、今の会社、エンジニアというポジションを選びました。
- 手に職をつければ、休職したり今の会社が嫌になって飛び出しても、別の環境で社会人として復帰できるだろうと思ったから(エンジニアになった理由)
- 大事な新卒チケットは、未経験でも研修が充実した職場を選んで、「教えてもらえる」という貴重な時間を利用しようと思った。プログラミングがバリバリできるようにならなくても、勉強の方法が分かればあとは自走できると思ったから(今の業界を選んだ理由)
- まだまだ男性が多い業界・職場のため、女性ならでは活躍の仕方ができると思ったから。女性特有のコミュニケーションがとても苦手なため(今の業界を選んだ理由)
- 慢性的に人手不足の業界で、今後もIT業界は伸びていくと思ったので、未経験の人間でも採用される余地はあるだろうと思ったから(今の業界を選んだ理由)
- 幅広い業界のお客様と関われるから。様々な価値観、業界のお客様と関わることで自分の価値観もアップデートや成長に繋がると思ったから(今の会社を選んだ理由)
- 一緒に働くメンバーが皆ひとが良さそうだったから(今の会社を選んだ理由)
そんな私が転職活動を始めた理由は前回の記事に書きました。5000文字です。
お気持ち文章が長すぎる。
転職活動の結果
転職活動期間
2021/7/15~2021/9/20
開始日はエージェントに登録した日、終了日は内定をいただいた日。
利用したエージェント数
6社
応募企業数
- 応募総数:14社
- 書類選考通過:10社(3社 不合格、1社 辞退) 通過率:70%
- 一次面接通過:4社(4社 不合格 2社 辞退) 通過率:40%
- 二次面接通過:2社(2社 辞退)
- 内定:2社
応募したポジション
- インフラエンジニア
- ソリューションアーキテクト
- インフラストラクチャーアーキテクト
- コンサルタント
転職活動の流れ
転職エージェントに登録
LinkedIn経由で知り合って利用したエージェントも含めて、合計6社のエージェントにお世話になりました。リクルートエージェントの担当エージェントが私にすごく合っていた。ほかのエージェントは面接の想定質問と回答文のレビューなんて全然してくれなかったけど、リクルートエージェントは細かくフィードバックをくれて、初めての転職活動を安心して乗り切ることができました。
初回面接前に、自己紹介では「うちで活躍できるか」を見ている、転職理由では「就職後、辞めないか(定着するか)」を見ている…といった質問の意図をアドバイスしてくれたのがすごく役に立った。
「あなたらしくお話できましたか?」
「転職理由として現職の不満点ばかり伝えるのはネガティブな印象を持たれるのでおすすめしませんが、本音を隠して転職をしてもあなたは幸せにはなりません。本音を伝えて採用してくれるところのほうがあなたは安心できるし幸せになれるんですよ」
というエージェントの言葉が、私は自分自身で幸せをつかみ取るんだ!という気持ちにさせてくれました。すごく励みになった。
職務経歴書・履歴書を作成する
正直なところ、転職エージェントに登録する前に作成したほうがよかったと思う。転職エージェントに登録してしまうと、面談、アンケート、サイトのフォームの記入等やることが大量に発生して時間に追われてしまう。余裕をもって入念に職務経歴書と履歴書を作成し、そのあと転職エージェントに登録&入念に作成した職務経歴書と履歴書をアップロードしたほうが、より使える担当エージェントが私の担当になってくれたんじゃないかなと思う。
今回が初めての転職活動だったので、まずは会社の業績評価に記載した内容をGoogle スプレッドシート に転記することから始めた。それをテキストにざっくりまとめて、そのあと情報の取捨選択を行ってアピールポイントをまとめた職務経歴書を作成した。
LinkedInに登録
「外資系に行きたいやつはLinkedInに登録しとけ」というツイートを見たのでノリで登録。ガンガン転職エージェントや企業の担当者がメッセージを送ってくる。英語でレジュメを書いたり、英語でエージェントとやりとりしたのが新鮮で楽しかった。
大手企業の採用担当からのメッセージに喜んでいざ蓋を開けてみると、実はそのひとは正式な大手企業の社員というわけではなく、大手企業に出向している専属の転職エージェントだった、ということもあった。なんやねんそれ。よくあることなのだろうか…?
応募
「話を聞いてみたいな、くらいのレベル感でもいいから応募しとけ」と転職エージェントに言われたのでそのようにした。しかし、話を聞いてみたいなレベルの大して行きたくもない会社の書類選考が通過してしまうと、面接の準備をしなければならず、全くモチベーションが湧かず、面接準備がつらいという状況も発生した。
面接
面接は、知らないひとと話せる機会なので本当に楽しかった。
緊張しいなので、ミッフィーのぬいぐるみを膝の上にのせて撫でることで面接を乗り切っていた。
コロナ禍のため、全てWEB面接だったのは本当にありがたかった。コロナ前に転職活動をしてきたひとたちを本当に尊敬する。出社後に面接先の企業に出向いていたのかと思うとすごすぎる。超しんどいと思う。
WEB面接で困ったことと言えば、そのツールの多さだった。Zoom、Teams、Google Meets、Webex、Amazon Chime等…。使ったことのないツールは事前にテストをした。
自己分析
自己分析は、ツイートを全文ダウンロードして現職入社後~現在のツイートを整理した。これは就活のときもやっていた。ツイート数が多いので途中で面倒くさくなった。
ただ、5年働いてみて、どんなに技術があっても最後は人と人とのやりとりであり、今後10年後20年後と働いていくことを考えたときに、技術を伸ばしていくことはもちろん、自分自身が人間として成長できるような環境で働きたいと考えていた。様々なバックグラウンドを持つメンバーと、様々な業界で様々なシステムを使ってるお客様に対して、働ける環境で、「ああ、そんな考え方があったのか!」と価値観をアップデートさせていけたらいいなと思って、面接でもそういったことを答えていた。
転職理由は、前回書いたブログ記事のようなことを簡潔に話した。残業が多すぎるのが嫌なのではなくて、働いた分の給与がもらえないことが嫌で、転職活動を始めたのだと強調した。
転職活動の始めのほうに、AWSの面接を受けたのですが(小声)、その際の事前準備が他の会社の面接でもすごく役に立った。STARメソッドという、Situation(状況)、Task(課題)、Action(行動)、Results(結果)といった構成で具体的なエピソードを話すというもの。AWSのOur Leadership Principlesという16つ信条に基づくエピソードをひとつひとつSTARメソッドで準備した。面接でよく聞かれる成功体験、失敗体験の引き出しを複数用意した。
以下のサイトが役に立った。
企業分析
企業分析はサイトのホームページ、エージェントからの情報、みん就(みんなの就職活動日記)、OpenWork、転職会議などを見ながら準備した。以下のような想定質問を、各企業ごとに作成した。普通に大変だった。
- 志望理由
- 現職で培ったスキルを活かせるから
- 転職理由を払拭できるから
- 会社の理念に共感したから
- 入社して何をしたいのか
- 活かせる経験
- 実現したいキャリアパス
- 会社について知っていること
企業からのフィードバック
面接後、企業からのフィードバックをもらえることもすごくありがたかった。
よく褒められたこととしては、顧客視点での考えが強いこと、これまでの運用経験、様々なプロジェクトを並行して進めるのが得意であること(現職では6プロジェクト並行して仕事をしている)、積極的な自動化・効率化への取り組み、仕事のスピードが速いこと、分からないことを自ら動いて確認・対応する姿勢があること。
ネガティブなフィードバックとしては、スキル不足(CI/CDやコンテナの知識がない)、最新技術をキャッチアップしていけるかどうかが分からないこと。
ネガティブなフィードバックについては今後改善できると思うので、「現職で触る機会がなかったから」といって行動することをあきらめない。自分のAWSアカウントとかでハンズオンをやってみる。
内定後
内定後、会社に退職報告をする前
現職のえらい人に、「(○○という分野の)第一人者として期待しています」と言われた。
現職で私に期待してくれていること、(自分で言うのもなんだけど)私が若手のエースであることを理解しながらも、その期待に応えられない罪悪感で精神的につらかった。仕事を任されても、「いや、もう私に期待されてももう辞める予定なのですが……」の気持ちで後ろめたい。あなたが期待している私はもう何か月後にはいなくなるんですよ。
会社のひとたちは誰かがいきなり辞めるなんて考えてないような顔で働いていて、私もいきなり辞めるような顔はせずいつも通り働いていて、それなのに私は転職活動をしていて辞める気持ちになっている。みんな転職間際のときは同じような気持ちで転職してるんだろうか?
早く辞めると宣言して楽になりたかった。
現職を辞めたい理由があって転職活動をしていたのに、転職する旨を会社に報告したときに、辞めたい理由をまたまざまざと見せつけられるのが嫌だった。そういうところが嫌で辞めるんですよ、この気持ちをわかってくれないところがイヤで辞めるんですよ、あなた方には分からないでしょうけども、そういうところですよ、という気持ちになると想像していた。「どうして辞めるの?」「新入社員のOJTはどうするの?」と色々えらい人たちとの打ち合わせがたくさん発生するんだろうなと思うと胸が痛かった。
内定後、会社に退職報告をした後(退職交渉)
転職をするので現職を辞めたいと宣言した。いざ宣言してみると、私が心配していたような激詰めされたりつらい言葉をかけられることはあまり無かった。むしろ、あなたが選択したことならそれを尊重したいというスタンスで話を聞いてくれていてありがたい。
マネージャーには電話越しに泣かれてしまった。「私のために泣いてくれるんだ」という気持ちと、「なんで残業を勤怠につけさせてくれなかったあなたが泣くの?」のふたつの気持ちになってモヤモヤした。今更、過ちを認めて謝っても、泣いても、遅い。残業代は払ってくれないでしょう。
「あなたの退職理由は、退職せずとも改善できる余地がある」とも言われた。改善しようという意識があるのは素晴らしいことだけど払われなかった残業代も、ハラスメントによって受けた痛みも、泣きながら仕事をした過去も、何も変わらない。
「社内異動は考えなかったのか?」とも言われた。異動によって、私にハラスメントをしてきたひとたちに再会する可能性があるのが怖い。異動するくらいなら、いっそ会社を変えてしまってもいいのではないかという気持ちもあると答えた。
「この際だから 気になっていた点や改善してほしいところがあれば言ってほしい」とマネージャーに言われたときに 2つの気持ちがあって、「なんで私が親切で言ってやらなければいけないんだ」「親切に辞める理由を言ってやる必要なんかない」という気持ちと「これから後輩たちが私と同じようなことで悩まぬよう 言おう」という気持ち どっちも本当。後輩たちには、私と同じ思いをしてほしくない。なるべく健やかに労働をして育っていってほしい。
退職する旨を報告してスッキリした。気が楽になった。でも、ただ自分が言いたいこと言えてスッキリして気持ちよくなってるだけ、とも思った。なので、今は退職までの短い時間を淡々と引継ぎ作業に費やしていく。また、残されたひとたちの成長を願って私が今できることを粛々とやっていくしかない。
雑感
平日仕事が19時~21時に終わって、そのあと0時まで転職活動(職務経歴書の作成、企業研究、面接準備)をしていた。ぶっ倒れるかと思った。すごい大変だった。
その間、パートナーがいきなり無職になったりしたので、精神的にもしんどかった。
これまで就活やマッチングアプリをやっていたときは、自分の市場価値を理解した上で身の丈に合う相手・企業を探していたけれど、今回の転職活動は身の丈に合わない、たいそうなキャリアアップを目指していたのですごく不安だった。でも結果的に、キャリアアップをする形で、第一志望の企業から内定をいただけたのがとてもありがたかった。
内定をもらうことはゴールではなくて、やっとスタート地点に立てたか状態なので、めげずにやっていきたい。
よかったこと
- コロナ禍のため、全ての面接がオンラインで実施されたこと
→毎月残業40hあっても時間が作りやすかった - 転職活動前は暇を持て余していたので、趣味のひとつとして活動できた
- 知らない人と話せて、しかもフィードバックをもらえるのが嬉しかった
- 転職活動のやり方を把握できたこと
困ったこと
- 自分のPCにOfficeが入ってないため、職務経歴書や履歴書作成が大変だった
→LibreOfficeを利用した - Web会議のツールが多すぎる
(例)Zoom、Teams、Google Meets、Webex、Amazon Chime - 面接時間が平日9:00〜16:00指定の会社
従業員を大切にしてるのは分かるけど、面接を受ける側だって平日日中帯は働いているのですが…
転職活動、「うちの会社はダイバーシティを推進してます!」「女性が働きやすい環境です!」って声高に表明するわりに蓋を開けてみると女性のエンジニアの数が多かったり育休取得率が高いだけだったりして、ダイバーシティって性差だけでなく世代間ギャップとか人のバックグラウンドの数だけあるものでしょって思いながら活動していた。
育休や産休を取得できることや在宅勤務ができることが女性の働きやすさなのか?よく分からなかった。そんなの当然の権利だと思ってしまった。当然の権利さえ無かった時代を思うと、男性も育休を取得できる世界線に生きてるのだから恵まれているとも言える、でも、まだそこからなのか?
性別関係なく人間が働きやすい環境にしてほしい。
転職先の会社は、ダイバーシティは性差だけではなく、ベテラン社員と新入社員の間にも、世代間のギャップで生じる課題解決も含まれるものだとえらい人が話しているような会社で、面接を受ける中でもそういった理念が根付いてる環境だと感じた。
また、面接のときに、5分前にも関わらず面接官の方が全員揃っていたことがすごく嬉しかった。これまで面接受けてきた中で面接官が先にスタンバイしてる状況はなかった。いつも私が待たされる側だったのに、転職先の会社は、面接のときに私のことを待ってくれていた。嬉しかった。私もこういう人間になろうと思った。
もともと第一志望の会社は別にあったけど、面接官にずーっと名前を間違えられていて悲しい思いをした。また、一次面接が15分で終わってしまい、最終的に内定をもらったけど、どこを評価されたのかよく分からなかったので辞退した。
私は、今の会社の昇進のレールに乗っていた。若いうちから、出世する人のもとで働けたことはすごくありがたかった。でもそれを捨てででも転職したかった。もったいないことをしていると思う。けど、でも、もうこの会社で昇進したいとは思わない。
最近は「転職しないで今の会社を続けた方がよかったかな」と不安になるときがある。これは、転職理由である残業代未払いやハラスメントの痛みを、時間が経つにつれ少しずつ忘れていってしまっているから。だから忘れないように書いた。
転職という選択が正解だったかなんて、選択したときは分からない。
だから、自分で選んだ選択肢を、自分で正解にしていくしかない。