『入社1年目の教科書』を読んだ

岩瀬大輔さんの『入社1年目の教科書』を読んだ。

入社1年目の教科書

入社1年目の教科書

 

 

読書メーターによると3000人以上が登録していて、いかにたくさんの人に読まれているのかが分かる。基本的なことしか書かれてないし、常識的で当然だと一蹴するのは簡単だけれども、ここ数日 情緒不安定気味な私はこの本を泣きながら読んでいた。知り合いに20代30代40代が増えて、その中でも、(まだ働き始めていない私が見ても)バリバリ働いている、活躍しているだろうなと分かってしまう、知り合いのことを思いながら読んだ一冊だった。「自己啓発本は役に立つこともあるけどモチベーションあげるために読んでいる」と言っていた人の、私には見せてくれないような仕事ぶりを想像しながら読んだ。

今の私のバイト先、バレエのスタジオでの立ち居振る舞いに置き換えて読むほどまだ自分にはできることが多くあるような気がして、仕事が速いだけが取り柄だ!と思っていたけど、特別なことは何も無い、ただ少しコミュニケーションに積極的になるだとか些細なことから動けることがあるかもしれないと気づけたのも良かった。
来年度から働き始めるこのタイミングで読んでよかったと心から思った。
ので、以下感想。

(1)仕事は総力戦だからこそ、50点で構わないから早く出せ

新人がベテランより高い点数を出すのはどう考えても不可能であって、だからこそ粗削りでいいから早めに上司に提出してブラッシュアップしていきなさい、という話。

「相手に迷惑かもしれない」とか遠慮に時間をかけるよりも、勇気を出してフィードバックをもらいに行って修正に時間をかけたほうが有意義だと、それがより良い成果に繋がるのだと書いてあった。「方向転換は早ければ早いほどいい」というのは、自分がつまづいている部分が思いのほか重要ではなく、自分が重要だとは思っていなかったこっちのほうが実は重要だったと、人から助言をもらうことでより迅速にそちらに舵を切れるということ。

 

(2)仕事に意味を見出す

叱られたときも、褒められたときも、その意味を考えるよう習慣づけたほうがいいと書いてあった。つらいときは「もうこれ以上つらいことは今年は無いな、よかった」と考えるよう意識しろとも。意味をつけるのは自分だから、そんなの気の持ちようだと。

以前、インターンでお世話になった人に「新人に意識してもらいたいことは何ですか」と尋ねたことがあった。まさにそれと同じようなことが書かれていた。

 

(3)予習・本番・復習は同じ割合でやる

本番に全力出す奴らが多いからこそ、最後のアウトプットまでやったほうが一歩リードできるっぽい。

 

(4)新人は新鮮な目線での発言が求められている

「あえて言わせて下さい」「ちょっと筋違いなことかもしれませんが」でフォローをすることが大事。

会議にとって有意義か有意義じゃないかはともかくとしてとりあえず発言して自分が出席している意味をちゃんと考えなさいという教え。

 

(5)「早く帰ります」宣言を早くにする

定時ギリギリで言われると超面倒だから早めに宣言しておけば「早く帰りたい」ってことを早めに周りと共有できるよ、という話。

 

(6)仕事を誰とやるか

つまらない仕事を楽しい人たちとやるか、楽しい仕事をつまらない人たちとやるか
自分はどっちがいいのか考える。

 

(7)全体観をつかむこと

大きい仕事を大勢でやるよりも、小さい仕事を1人でやって全体観をつかむことが大事
大勢でのプロジェクトだと自分が関わっている意味とか意識が薄くなりがちだから勉強のためにも全体観をつかむためにも小さい仕事は便利だという話。

 

(8)コミュニケーションは、メール「and」電話

私は相手の時間を拘束せず、返信のタイミングを渡すことができるメールやLINEのほうが好む傾向にあるタイプの人間なので、読みながらウッときた。あえて電話をすることも大事だよという話。


(9)本を速読するな

普段からテレビや映画やラジオを2倍速で見聞きする私にとってはすごく新鮮すぎる言葉だった。より多くのタイトルに触れて、倍速でも内容を理解して数をこなしていくスタンスをずっと取ってきた。中高生のときはラジオを聞きながら本を読んだりもしていた。

 

けれどこの本には「じっくり読む価値のない本は、読まなければいい」と、書いてあった。
私が今までやってきた、「できるだけたくさんのものを見聞きするために11つに接する時間を短くすること」はつまり、「自分で何が大事か選び取る・判断する技術がないからやってきたこと」で、効率を求めてやってきたことが実は時間の無駄を生み出してきていたことにやっと気づいた。大事な物・大事じゃない物の取捨選択ができないから効率を謳ってやってきただけの愚策だった。


大学1年のときに「1年で本を100冊読む!」という目標を掲げていたとき、1年の終わりごろ、まだ目標の100冊を達することができていなくて、その100冊という数に囚われるあまり、短歌や詩の本を読んで数を稼いでいた気がする。他人から「それで数を稼ぐのはどうなの」と言われてぶちギレたことも思い出してきた…。私としては別に短歌や詩の本を数稼ぎに読んでいたとはいえ行間を読んでいなかったわけじゃないし、ちゃんと接していたはずだけど、他人から見れば「小説よりも詩のほうが軽く読めてしまうからそっちを選んでいるんだろう」と思われるのも仕方がない気がした。ナメるなポエムを!(昔ポエムを書いていたがゆえの発言)

 

(10)人の良いところ探しをする

人を尊敬したり、感動したり、驚いたり、褒めたりするのが上手な知人がいて、なんでそんなに他人に興味が持てるんだろうと思っていた。けど、わりと最近私のそういう技ができるようになってきた。オーバーに驚いたり笑ったりすると、勝手に人が続きを話してくれる。便利。適当に笑ってるだけでいい。
そうすると、最初に話してくれたことと後に話してくれたことの繋がりが分かって「だからこの人はこんなにも楽しそうに喋るんだ」と納得できることも多々あるんだと思った。興味がなくとも興味があるふりをしていけば、そのうち勝手にどうにかなるし、「この前言ってたことどうなりましたか」と話しかけることもできるようになった。勝手に仲良くなれる。便利。

 

(11)ミスの再発防止策は、仕事のやり方を変えること

同じやり方でやるからミスをする。

 

(12)人と比べない 同期と必要以上につるまない

入社するとその会社だけのものさしで物事を見てしまうから、外の人と付き合うことも忘れちゃいけないんだよという話。社内だけなら仕事ができる部類に入るかもしれないけど、他社では違うかもしれないんだから現状に満足せず行動し続けろという。

 

(13)コンビニ出費を抑えろ

小学生からの友達に「コンビニを見かけたら入らずにはいられない」という人がいて、私のほうは未だにコンビニで買い物をすることに慣れずにいる。けど、そのうち毎日毎日コンビニでご飯を買うようになるのだと思うし、それは1年で換算したら物凄い額になってるから気をつけろという教え。どうして街中にコンビニがあるのかしらん…もっと少なくていいのに…多すぎでは…と思ってる自分の感覚を忘れずにいたい。「どこにでもコンビニあるラッキー!」ってなりすぎないようにしたい…。

 

(14)勝負どころを見極める

そのために衣食住に気を遣えという話。朝ご飯食べて出社したら、1日のどこにピークを持っていくのか考えて最初からスパートをかけすぎないように注意しなさいという教え。ここぞというチャンスが回ってきたのにスタミナ不足で全力発揮できないなら意味無いから。

 

総括

「周囲から信頼に足る人物だと評価されれば、次の仕事が回ってくる」という文章が冒頭にあった。「こんなに頑張っているのに評価してもらえない…」と言うのは簡単だけれども、評価されないのにもちゃんと理由があるからそこを自分で考えて改善していきましょうということなんだろうけど、厳しい…。
ただ、こう、結構忘れがちなことを書いてくれているおかげでふとした瞬間に見返したいと思う項目がいくつもあった。「本を速読するな」とかね、やりがちだから…。
あと、著者の岩瀬さんが生命保険会社の人ということで、そろそろ私も保険とか考えなきゃいけない時期なのかな…と思った。