未明にかけて
id:aknyonaka
厩務員
「生きててよかったなって思うときってどんなとき?」運転席からそんな質問をされたとき私は咄嗟に答えることができなかった。戸惑いを隠すようにして助手席から景色を見る。眼前には海が広がっていて、太陽に照らされたそれはきらきらと光っていた。生きててよかったなと日常生活で感じたことなど一回も無い。「行きたい…