『キャプテン・マーベル』を観た

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木曜日の祝日はなかなか不思議な感じがする。明日会社に行くだけでまた休み。同じチームのメンバー2人は有給を取り4連休にするそうだ。私は先日ディズニーランドに行くため有給を使ったので休まない。とりあえず明日は物理的に出社はする。精神は布団に置いていく。

 

今年に入ってから仲良くしている岸くん(仮名)というひとがいる。今日はその岸くんと遊ぶ予定だったのだけれど諸事情あって会えなくなった。もとから映画を観る予定だったので、あらかじめ席は予約していた。発券するときは二枚出てきた。見終わった今も切られていないチケットが手元にある。これはどうしたらいいんだろうか、彼に何も言わずに手渡すのは嫌がらせっぽいし、半券は取っておくたちの私はきっとすぐには捨てられない。次おいしいご飯に連れて行ってね、のチケットとして持っておこうかなと思う。

 

109シネマズの会員なので早めに予約をすればリクライニング付きの座席で見ることもできるのだけれど、祝日ということもあってか予約開始日の朝にはもう埋まっていた。「リクライニング付きの座席に岸くんを座らせてあげたかった!だからTodoistにも入れておいたのに!わすれてた!はやく座席予約しなきゃ!」と思い出した通勤途中の朝、エスカレーターに乗りながら手早くスマホで2席えらぶ。大抵1人でレイトショーに行くので、不思議な感じだった。

 

リクライニング付きシート近くのど真ん中、かつて好きだったひとと映画に行くときは向こうが予約してくれて偶数の席のチケットを渡してくれた。なぜか彼がえらぶ偶数の席はとても見やすい場所で「おれは奇数が好きだから」とよく分からないことを言っていたが彼なりの配慮がとても好きだった。

 

 

本来であれば岸くんには偶数の席を渡すつもりでいた、ど真ん中の席だから見やすいだろうと思って、私がかつてそうしてもらったように岸くんにも同じことをしたかった。でも来れなくなってしまったので私は奇数の席で映画を観た。

 

祝日のため人が多い映画館で私の隣だけが空席のような気がして寂しい。「ちゃんとマーベルの過去作予習してね」と言うと「別に予習しなくても面白く見られるようにできてるでしよ」と返されて、「そうだろうけど予習したほうがもっと面白いから!マイティ・ソーとかGotG見て!」と絶対に『キャプテン・マーベル』を観るにあたりマイティ・ソーやGotGは見なくてもいいと観る前から明らかに分かっていたことだがロキ推しの女オタクなので言っていた。

私はオタク気質ではない人のことを好きになることが多い。良い作品に出会ったらスタッフを調べたりキャストの過去作を見たりバラエティにゲスト出演してるときの動画を見まくったりしない、詳しくなくてもいい、沼にハマることのないさっぱりした人が好きだ。私がオタク気質なのでバランスは取れていると思う。

 

それで『キャプテン・マーベル』の話。

(ネタバレ含む)

 

 

力強い映画だったなと思う。女が元気を出すための映画として『プラダを着た悪魔』とか『ホリデイ』とかってよくピックアップされるとは思うんだけど、そういうのじゃなくて、過去にとらわれず、社会にとらわれず、他人の目にとらわれず、自分の足でしっかり立たなければならない、あんたには立派な足がついてるじゃないか(©️荒川弘鋼の錬金術師』)という感じで、私は観たあとものすごく元気になりました。今日は風は強いものの春っぽかったのでライダースジャケットを着て外に出たのだけれど、それも相まって「私は今無敵だ!強い!!」と拳を握りしめてガシガシ街を歩いた。最高かよ。『オーシャンズ8』を観たときは颯爽と街を闊歩して髪をサラッとやって目線を投げてはニヤっと笑う、みたいな感じだったけど、今日はもう完全に無敵だった。

 

女のエンパワメントの物語、私は誰にも左右されず自分の人生について自分で決める、やりたいことをやる、正しいと思った道を選ぶ、決して「やりたいことをやってもいいんだ、行きたい方向へ進んでいいんだと分かった」という他人からの承認に基づいた理解ではなくて、誰にも左右されずにやりたいことをやるぞ!!!!という映画だったような気がする。主役のブリー・ラーソン、意思に基づいた目をしていて格好いい。

 

GotG、特にvol.2が好きなので、同じ船に乗り込めば人種や性別は何も関係なくみな家族であると言わんばかりの他人同士の関係性が深まるシーンにとても弱い。

 

 

相手の事情も何もかもを知らないから戦争になってしまう、だけどひとつでも知ることがあれば歩み寄れる余地があるのだとわかる、他人のことを完璧に理解することはできないけど、理解できないなりに理解し合おうとし続けたい、そうやって生きていきたいと思う。チートの主人公とその周りにいる人々が分かりきったことを何度も何度も力強く伝えてくれた。

 

アベンジャーズ/エンドゲーム』を控えている中、『キャプテン・マーベル』を見ないと次の展開がわからなくなるか?というと別にそんなことはないのだけれど、フューリー(本作はCGの若返りメイクがすごかった)の背景にあるものとか、これからキャロルは出てきてまたチートになるのかな?とか色々楽しみは増えた気がする。なぜなら前作の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は鬱エンドだったから。希望が少しでも見えるだけでいくらか心が軽くなる。祝日の木曜、人が多い中で観たということも含めて良かったなという感想です。

 

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強風のなか桜が咲いていました。

 

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映画を観たあとガシガシと力強く歩きながらお気に入りの喫茶店に行って、フレジエとコスタリカをいただきました。コスタリカ、初めて飲んだ気がするけどすっきりして大人っぽい味だった。マンデリンとかエチオピアとかコロンビアを飲みがちだけど、いちごの甘酸っぱさやケーキ自体の甘さととてもマッチしていた。そしてなんといっても初めて出してもらったカップ!この喫茶店には色々な種類のカップがあって来るたびにどのような模様のカップが運ばれてくるのか楽しみなのだけれどはじめてのやつ!カエルの!カエルが!かわいい!!

 

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岸くんの誕生日が近くあるので、この大好きな喫茶店でケーキを予約してもいいなと画策中。

 

最近精神に余裕があるので本を読んだり勉強したりしている。この調子で2019年度を迎えたいです。おわり。